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あくまで楽器。人の“感覚”が頼り




主な生産拠点を海外に置くローランドですが、国内の工場では品質にこだわった製品の製造が行われています。
静岡県浜松市にある都田(みやこだ)工場で見学したのは、世界初の"担ぎ桶”スタイルの電子和太鼓「TAIKO(タイコ)-1」の製造現場。打面の枠につけられたセンサーが叩く場所や強さを感知し、本物の太鼓を叩いているのと同じ感覚で音を出すというから、考えてみるとスゴイことですよね!抱えたときの重さや感触、叩いた際の跳ね返りなど、楽器を演奏したときに人が心地よいと感じる感覚的な部分の追求は、ただのデジタル製品にはない電子楽器ならではの難しさであり面白さなのでしょう。打面の張り具合や実際に叩いてみての音質チェックはとても重要な工程なんです。
同じ都田工場で生産されている電子ピアノ「KIYOLA(きよら)」の製造工程も見学できました。この製品は、天然木を使ったデザインと最新の電子ピアノが融合させたカリモク家具とのコラボレーション商品。こちらでも、重要な音質チェックの様子を拝見。防音室の中で、鍵盤一つひとつを叩いて確認。ちょっとしたノイズや叩く強さ通りの音の大きさかどうかなど、非常に繊細な作業を行っていました。