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甲斐みのり 中部伝統通信

No.
119
あのまち、プレイバック/長野・松本(No.112より)

2021.05.10

戦火を逃れたことから、風情ある戦前の建物が街中に残る長野県松本市。江戸時代から多くの職人が暮らしたことや戦後に開館した松本民芸館を通して、柳 宗悦氏が唱えた「民藝運動」の精神が今も深く深く根付いている。
そんな手仕事のまちに松本民芸家具の取材で訪れた際、創業100年を超える老舗和洋菓子店「翁堂」で、愛らしいお菓子の手仕事に出合った。その名も「タヌキケーキ」。昭和の時代は全国各地の洋菓子店に並ぶポピュラーな存在だったが、時代を重ねるに連れ姿を消し、今では貴重な存在に。翁堂では、1958年(昭和33年)頃からロールケーキを土台につくり続けているそう。翁堂にはタヌキの他にもパンダやコアラなど、さまざまな動物の種類があり、一つひとつ異なる手描きならではの表情にも笑みがこぼれる。

※民藝運動:日常的な暮らしの中で使われてきた手仕事の日用品に「用の美」を見出し、活用する日本独自の運動。

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文筆家。旅や散歩、手みやげ、クラシック建築、暮らしと雑貨など を主な題材に執筆。著書多数。生まれ故郷である静岡県富士宮市を紹介する観光案内冊子『みやめぐり』の監修を手がけるなど多方面で活躍中。

http://www.loule.net/