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120まちなかに佇むモダンな洋館
2021.08.23




岐阜県羽島市に生まれ、明治後期から昭和初期にかけて海運業で成功した海運王・日下部久太郎氏。米屋町の古いまちなみに、尾張藩本陣跡地に建てられた邸宅の中でも、洋館のみが今も残されている。
中に入ることはできないけれど、外から眺めるだけでも価値がある煉瓦造りの瀟洒な建物。大正時代初期の建設当時、洋館はVIPの応接用として使われており、すでに取り壊れている木造総2階建の和館が本宅だった。
外灯や窓ガラスなど、ところどころにステンドグラスがあしらわれ、贅を尽くしているのが分かる。
道路をはさんで向かい側には、1907年(明治40年)に建設された洋館を利用して「桂翠館」という名で営業していたレストランの跡地(現在は閉館)も、歴史があるまちの面影を留める。