農業✕教育で地域発次世代
イノベーターを育てる!
グローカルデザインスクール株式会社
(静岡県菊川市/牧之原市)
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February 14. 2023(Tue.)
中部地域で未来へ繋がる新しい取り組みを行っている企業や団体をラジオDJのクリス・グレンさんが訪ねるコーナー。今回は、全国で農業ビジネスを通した人材育成「アグリアーツ®」を行っている「グローカルデザインスクール株式会社」を全4回にわたりご紹介します。代表の大竹千広さんにお話を伺うため、同社の拠点の一つである静岡県菊川市に足を運びました。
静岡県菊川市にある
次世代人材育成の現場へ!
グローカルデザインスクール株式会社は、静岡県牧之原市で2018年7月に設立された創業間もない若い企業です。「農業」は多面的な体験ができる人材育成の舞台となると注目し、地域の子どもたちが参加する学びの場「ジュニアビレッジ」を運営。またその「ジュニアビレッジ」を軸として、企業向けの「コーポレートビレッジ」、そしてそれらのスタートアップ支援を行う「ビレッジローカルスタートアップ」事業を全国で行っています。
今回、クリス・グレンさんが訪問したのは、静岡県菊川市。菊川駅から車で15分ほど走ると、田畑や民家に囲まれた1軒の平屋が。ここが「菊川ジュニアビレッジ」の“部室”です。「まさに寺子屋のようですね」とクリスさん。
子どもたちに継続できる
良質な経験を
本題の事業内容に触れる前に、代表の大竹千広さんについてご紹介しましょう。
大竹さんは、大手旅行会社勤務を経て2021年1月に同社の代表取締役に就任しました。旅行会社では、子どもたちが豊かな経験・体験をできる旅行商品を数々生み出していたそうです。
しかし一方で、旅行は一過性のもの。「自分の子育てを通じて、いろいろな体験が子どもたちの感性を磨き、成長の助けになると感じていました。子どもたちが興味を持ったことを継続して伸ばしていける環境作りが必要だと考えました」と大竹さん。それが、「ジュニアビレッジ」誕生の原点となりました。
農業は、さまざまな分野を
横断的に学べる教材
「ジュニアビレッジ」は、小学4年生から中学2年生までを対象に、「農業」をテーマとして、子どもたちの自信と自立心を育む地域の学び舎です。グローカルデザインスクールのスタッフや地元企業の方々がサポートしますが、主役はあくまで子どもたち。農業経営を通じて、地域の活性化に役立つ商品を自分たちで作り上げ、販売します。1年を通じて、土作りから始まり、最後は決算報告まで行います。その過程で、子どもたちは大きな成長を遂げ、地域も豊かになるのです。
「“農業はリベラルアーツである”の思いから始まり、会社経営を体験することが成長への近道になると考えました。地産地消という言葉がありますが、ジュニアビレッジはまさに学びの地産地消。地域にお住まいの農業経営の専門家や商品パッケージのデザイナーといった方々が、知識や経験を子どもたちに伝え育てていくという仕組みです」(大竹)
グローカルデザインスクールでは、農業を軸とした人材育成の理念を「アグリアーツ®」と呼び、この考えを基に地域に根ざすための活動を行っています。
次回は、ジュニアビレッジの具体的な活動内容についてお話を伺います。
- グローカルデザインスクール株式会社
- 2018年設立。農業を通じて不確かな未来を生き抜く「アグリアーツ®」の考えを基に地域の次世代イノベーターの育成「ジュニアビレッジ」、企業向け研修「コーポレートビレッジ」、また各ビレッジ事業のスタートアップ支援を行っている。
静岡県牧之原市布引原1076-2(本社)
0548-25-5150(本社)