社会との接点を持ち
みるみる成長する子どもたち
グローカルデザインスクール株式会社
(静岡県菊川市/牧之原市)
(3/4)
February 22. 2023(Wed.)
中部地域で未来へ繋がる新しい取り組みを行っている企業や団体をラジオDJのクリス・グレンさんが訪ねるこのコーナー。今回クリスさんが足を運んだのは、全国で農業ビジネスを通した人材育成「アグリアーツ®」を行っている「グローカルデザインスクール株式会社」の静岡県菊川市にある拠点。3回目となる今回は、「ジュニアビレッジ」の活動を通して、子どもたちがどんな成長を遂げるのかについてご紹介します。
ー前回までの記事はこちら
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農業✕教育で地域発次世代イノベーターを育てる!グローカルデザインスクール株式会社(静岡県菊川市/牧之原市)(1/4)
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地場の作物を使った小学生による地域おこし グローカルデザインスクール株式会社(静岡県菊川市/牧之原市)(2/4)
1年で大きく成長する
子どもたち
1年の活動を通して、子どもたちは目を見張る成長を遂げるそう。(活動内容については、2回目の記事で紹介しています)
「組織の役割を担うことで責任感が芽生え、出会う大人たちに活動内容を褒められることで自信がつきます。また、自分たちの商品を売らなければならない中で、なぜこのような活動をしているのか、この商品はどんな特長があり、ほかとどう違うのかといったことを必ず相手に説明しなければならないので、プレゼン力やコミュニケーション力がつきます」(大竹さん)
そこでまた、「すごい」「えらい」と褒められるので、子どもたちはさらに自信がつくという好循環。
「大人と対峙しながら、しっかりと説明することができるんですね」(クリスさん)
「最初は『美味しいですよ』といった言葉しか出ないのですが、販売するためのプレゼンの練習も、子どもたちがどうすれば相手に伝わるかを考えて行います。実際に飲んでもらったほうが良いのでは? など、そこでもいろんなアイデアが飛び交います」(大竹さん)
自分で考え挑戦する力を養う
「いわゆる“農業体験”ではなく、作物をどんな商品に加工するか、どうビジネスとして成功させるかまでを子どもたちが行うわけですね。本当に面白い取り組みです」。そうクリスさんが言うように、「ジュニアビレッジ」では、子どもたちが組織としてひとつの目標に向かってそれぞれの役割を果たしていきます。その中で、自分の興味や強みを知り、成長していくのです。
「日本の子どもたちは自己肯定感が低い。“自分のことが好き”という十代は50%未満です。それはやはり、自信と自立心が育つ経験が少ないからだと思います」(大竹さん)
自分で物事を考えてトライアンドエラーをやり始める時期である小学4・5年生からを対象としているのもそのため。この時期から、社会との接点を持ち、実学を通して社会人経験を行うのです。
棚田の稲刈りの手伝いも
自分たちが行っている事業活動以外に、地域の農業体験に参加することもあります。ちょうど今回の取材の時期に、ジュニアビレッジのハーブ畑がある「せんがまちの棚田」で稲刈りが行われており、子どもたちが手伝う様子を見ることができました。こうして、農業についての学びはもちろん、地域とのコミュニケーションを深めることができます。
- グローカルデザインスクール株式会社
- 2018年設立。農業を通じて不確かな未来を生き抜く「アグリアーツ®」の考えを基に地域の次世代イノベーターの育成「ジュニアビレッジ」、企業向け研修「コーポレートビレッジ」、また各ビレッジ事業のスタートアップ支援を行っている。
静岡県牧之原市布引原1076-2(本社)
0548-25-5150(本社)