カフェで見る景色(アーカイブ)

田舎に潜む古民家で
フランス家庭料理に舌鼓
Café Bisous(岐阜県八百津町)

March 14. 2023(Tue.)

フランス人と日本人の
ご夫婦に迎えられて

総面積の約80パーセントが山林という八百津(やおつ)町。そんなのどかな町に、隠されたように建つ古民家が今回の目的地。見つけるのに迷う時間もまた楽しい。

焼杉が貼られたシックな外観に惚れ惚れしながら扉を開けると、店主であるフランス人の旦那さんと日本人の奥さんが笑顔で迎えてくれた。店内も落ち着いた配色で、立派な梁が残された高い天井とペレットストーブが印象的。奥には2卓だけの座敷席もあり、窓外の木曽川と山並みの景色に惹かれてそちらを選んだ。

季節ごとに替わるランチは1種類のみ。訪問時は、卓上でフランス産チーズを溶かして生ハムやジャガイモにかけるラクレットだった。ニンジンとオレンジのスープ、マッシュルームとベーコン入りのカヌレも好みで、旦那さんが作るフランスの家庭料理に魅了された。

オーガニックのハーブティーも季節によって替わるらしく、香りを嗅いで選ばせてもらえるのがいい。デザートの盛り合わせとともに、自然を眺めながらゆっくりじっくり味わって、心まで存分に潤わせてもらえた。

奥さんの留学中にフランスで出会ったふたりは、旦那さんの故郷に似ているという八百津町で開業に向けて物件を探し、明治時代に建てられたこの家屋を気に入ったそう。ボロボロの状態から3年かけて自分たちで改装して夢を叶え、とても幸せそうに働いていた。今後は裏庭でマルシェや音楽イベントを催せたら……との話に私までワクワク。移り変わる風景も楽しみに、また足を運んでアットホームなフランスを体感したい。

ランチに付けられる、季節のデザート盛り合わせ。
毎朝いちばんに焼くというプチカヌレは定番。
時を刻んだ柱や梁が漆喰の壁に映える。
旦那さんが廃材で作ったテーブルも素敵。
各テーブルに置かれた、ハーブティーの茶葉。
フランスカラーがかわいい木製台も手作り。
ご夫婦の仲睦まじい様子に和む。
地元の常連客も多く、温かな雰囲気だった。

店舗情報

Café Bisous(カフェ ビズ)
2022年春にオープン。古民家でくつろぎながら、
フランスの家庭の味を楽しめる。ティータイムには
小さなお菓子が5種類ほど盛られたプレートが人気。

MAP

〒505-0303岐阜県加茂郡八百津町伊岐津志2539-1
電話番号:070-8465-6523
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