カフェで見る景色

カフェを愛する編集者・こんどうみきさんが中部地域のカフェをご紹介

ビンテージ家具に囲まれて
極上のコーヒーとスイーツを
Cafe PALANTINE
(岐阜県関市)

April 26. 2023(Wed.)

独特のセンスが光る
小さな憩い場へ

店主がひとりで静かに営む、こぢんまりとしたカフェが変わらず好き。ひそやかな立地に佇んでいれば、なおさら惹かれる。狭小空間に嗜好やこだわりが凝縮されていて、それらをゆっくりと堪能させてもらいながら、自分の時間に浸れる場所。ここもそんな一軒である予感がして、ドライブがてら訪ねてみることに。

迷いながら辿り着いたのは、自然が多く残る住宅地。道中に目印はなく店先の看板も旗も目立たないけれど、まだ真新しいモルタル塗りの外観で気付けた。足を踏み入れると、美しいビンテージ家具、異国の珍しい打楽器、ターコイズブルーの壁などで構成された独特の世界が広がり、その小粋なセンスに魅せられた。

メニューはドリンクとスイーツのみ。旅の途中で惚れ込んだという福井県敦賀市の「新田珈琲」の豆をブレンドしたオリジナルコーヒーも、絶妙な固さと濃厚さのプリンも、少しずつ大切に味わいたくなるおいしさだった。

かつては、サラリーマンとパーカッションの奏者という二足の草鞋を履いていた店主。度々パーティーを開いてもてなす料理好きでもあり、自宅を建てる際に家族や友人から勧められて、人生を見つめ直しカフェの併設を決めたそう。少ないメニュー数も席数も、ひとりで真摯に営むため。追加でいただいたタルトタタンも絶品だったので、独学で極めたと聞いて心底びっくり。

北欧やアメリカのビンテージ家具はもちろん、プリンの円柱のフォルムだったり、ドリンクに使うロックアイスだったり、はたまた内装のネジひとつひとつまで……、細やかなこだわりを教わるひとときも楽しくて。その時々のお客さんの過ごし方に合わせてBGMを選ぶというのも、音楽に精通する店主だからこそ。小さなカフェの扉を開けるのは少々緊張するけれど、やはり心を満たしてくれる存在だなぁと改めて感じられた。

親しみやすい店主の人柄も魅力のひとつ。
店名は、好きな映画の登場人物の名前だとか。
りんごをじっくり煮詰め、6時間もかけて作る
タルトタタン。自家製ジンジャエールも美味。
壁に飾られているのは、中東やアフリカのざる。
半世紀前のフランス製ライトが柔らかに照らす。
娘さんとシルクスクリーンで作ったという旗。
メニューに子ども用のジュースがあるのも嬉しい。

店舗情報

Cafe PALANTINE
(カフェ パランタイン)
2022年夏、店主自ら設計した空間でひそやかに開店。
ビンテージの振り子時計やスピーカーなども見もの。
評判のスイーツは常時3種類ほどで、時季により替わる。

MAP

〒501-3965岐阜県関市十六所41-55
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