
エッセイスト桒原さやかさんが松本で感じる四季や自然とともに、家族でつくる日々をご紹介
夫婦で並んで働く
6畳のオフィス
April 27. 2026(Mon.)


自然と生まれた
毎日のリズム
「夫婦そろって自宅で仕事をしている」と話すと、たいてい少し驚かれます。
「ずっと一緒だと大変そう」「息が詰まりそう」そんな反応が返ってくることも。「実際どうなの?」と聞かれるたびに、少し考えたあと、「意外となんとかなっているかな」と答えています。
我が家のオフィスは、6畳ほどのスペース。ここに私と夫のデスクがあります。
「いってきまーす!」と子どもたちが出かけたら、夫とふたりでこの部屋に篭り、それぞれのデスクへと向かいます。


ウォーキングパッドで歩いたりしながら
作業することも。
子どもたちが学校から帰ってくるまでに、仕事を終わらせるのが一日のゴール。タイムリミットがあるので、パソコンの前で全集中です。
オフィスはいつも静か。パチパチとパソコンを打つ音だけが響きます。会話もほぼなし。お互いに、“空気のような存在”を心がけています。
相手にミーティングがあるときは、ちがう部屋に移動するのも暗黙のルール。この時間は、同じ会社で働く同僚のような感じに近いかもしれません。私は私の、夫は夫の世界に入り込んでいます。


こちらは夫専用のコンロ。
昼ご飯は夫の担当(夕飯は私です)。11時くらいになると、夫はキッチンへ向かい、20分ほどでチャチャっとできる料理をつくってくれます。料理が好きな夫は、この時間が小さな気分転換のようです。
出来上がったら向かい合わせに座り、そこからようやく、おしゃべりがはじまります。
「仕事いい感じに進んでる?」
「今は忙しいの?」
「子どもたちは最近どう?」


家事分担も、いろいろ話してきました。これくらい我慢しなきゃ、と今までは思っていましたが、それが積もりに積もって、ぼーーんと爆発してしまう自分を知っています。どうやら、私は我慢ができないタイプのようです。
ちょっとでも思うことがあったら、早めに言葉にして伝える。そして、微調整をする。この方がスムーズに行くことも、ようやく最近わかってきたところなのです。
食事が終わったら、それぞれ好きなことをする、休憩時間がはじまります。
1人でさくっと近所を散歩したり、ソファに寝転がってお笑い番組を見たり。また、パッと気分が明るくなるようなネイルを塗ることもあれば、夕飯の支度を進めておくことも。


小さな息抜きが終わったら、またそれぞれパソコンの前に戻るのです。
パチパチ、カチカチ。ふーーーーー、と深呼吸。
パチパチ、カチカチ。はぁ、、、、とため息。
文字通り、1日はあっという間に過ぎていきます。


「ただいまー!」
子どもたちの弾むような声とともに、家の空気が一瞬で変わります。さっきまで並んで働いていた6畳のオフィスには、夕方の光がゆっくり差し込んでいます。
今日も、なんとかここまでたどり着きました。


子どもたちのお気に入りの場所。









