クリス・グレンの教えて!グッドジェネレーション

【番外編】
養蜂から健康食品・医薬品まで
アピ株式会社(岐阜県岐阜市)
(1/2)

June 23. 2023(Fri.)

「交流Style」の前身「交流」で、過去にご紹介した企業の今を探ります。
2018年と2020年の2回ご登場いただいた、岐阜県岐阜市に本社を置くアピ株式会社。蜂産品を含む健康補助食品や医薬品の製造をおこなっている企業で、2018年当時は養蜂部ミツバチ課(現在は、蜂産品特販部ミツバチ課)の仕事を見学するため、各務原市にある川島養蜂場に伺いました。
今回はまず、同社の事業を振り返ります。

過去の紹介記事はこちら
【「交流」no.110 P10〜12】
【「交流」no.118 P8】

2018年に訪れた川島養蜂場にて。

蜂とともに100年!
世の「健康」に寄与する企業

1907年に創業、100年以上の歴史を誇るアピ株式会社。始まりは、養蜂器具の製造・販売でした。その後、花の開花時期に合わせてミツバチを移動して採蜜をする近代養蜂を立ち上げ、国内の需要に応じて海外からハチミツやローヤルゼリーを輸入し販売することで大きく成長しました。また、養蜂事業では、ミツバチを仕入れて園芸農家へ供給するポリネーション事業を開始します。

農家が作物を栽培する際に欠かせないのが、ミツバチによる授粉作業「ポリネーション」です。私たちが野菜や果物を食べられるのは、ミツバチが働いてくれているから。

巣箱が並ぶ川島養蜂場の様子。
ミツバチの巣となる同社の製品「らくらく交配シリーズ」。
2018年の風景。
蜂産品特販部の今井弘一さんと。

きっと身近にあるはず。
アピ製造の健康補助食品

ハチミツやローヤルゼリー、プロポリスといった「蜂産品」をはじめ、健康飲料やお茶、ビタミン、カルシウムといった健康補助食品の製造がアピの主要事業です。1994年に本格参入し、そのほとんどは他社からのオーダーに応えてつくられるOEM商品です。

また1996年には、医薬品事業を開始。2005年には医薬品製造工場も稼働をはじめ、原料の調達から試験までをトータルでおこなえるようになりました。

蜂産品からはじまり、さまざまな健康補助食品を手掛ける。

ミツバチの代役、
「ビーフライ」とは?

2020年に再取材をおこなった際に話題に出たのが、「ビーフライ」について。世界的にミツバチの減少が問題になっているといわれるなか、ミツバチの代役としてハエで授粉可能との情報を掴み、ミツバチとの併用という利用方法を確立しました。ハエのイメージを払拭するため「ビーフライ」と命名し、農家に提供しています。 

きっかけは、日本農業新聞に「ヒロズキンバエ」の紹介記事を見つけたところから。「すぐにメーカーに問い合わせ、アピでの取り扱いが決まりました。新聞やテレビなどでも取り上げられ、利用する農家も増えてきています」と、蜂産品特販部の今井弘一さんに教えていただきました。

イチゴの花にとまるヒロズキンバエ。
アピ株式会社
1907年、明治時代に創業。養蜂器具の製造・販売から始まり、現在も各種養蜂器具を取り扱うほか、受粉用ミツバチの卸業、健康補助食品の受託製造、オリジナル商品の製造、医薬品の開発や製造をおこなっている。本社は岐阜県岐阜市。

岐阜県岐阜市加納桜田町1-1
058-271-3838
上部へ戻る