クリス・グレンの教えて!グッドジェネレーション(アーカイブ)

【番外編】
モノづくりもサービスも
歩みを止めずチャレンジを
石塚硝子株式会社(愛知県岩倉市)
(2/2)

November 20. 2023(Mon.)

「交流Style」の前身「交流」で、過去にご紹介した企業の今を探ります。
今回は、2019年と2020年の2回ご登場いただいた、石塚硝子株式会社をご紹介します。
愛知県岩倉市に本社工場を構え、ガラス製品を主力とし、紙容器やペットボトルなどの器製品も手掛ける同社。
創業は、なんと1819年! 日本のガラス産業を牽引してきた企業です。
今回は、その歴史と事業内容をご紹介します。

ー前回の記事はこちら
【番外編】ガラス・器を追求する200年企業 石塚硝子株式会社(愛知県岩倉市)(1/2)

過去の紹介記事はこちら
【「交流」no.112 P10〜12】
【「交流」no.118 P7】

「いわくらTKG」に欠かせない
「ADERIAてびねり片口豆鉢」。

食器レンタルサービスや
まちの活性化への貢献も

200年の時を経て多くのガラス製品や容器類の製造、そしてマテリアルの研究・開発をおこなってきた石塚硝子。
プロダクト以外のサービスへの取り組みやプロジェクト参画も積極的に推し進めてきました。

そのひとつが、食器のレンタルサービス「EPOCH TABLE」。デザイン性が高く、高品質な食器の数々からプロのスタイリストが厳選してお届けしています。必要な時に、必要な数の素敵な食器が揃えられるため、モノを増やさない点でもまさに今の時代に合ったサービス。
コロナ禍が落ち着いてきた頃から、ホテルやレストランからの問い合わせも増えているそうです。また、プロだけではなく、パートナーに料理を振る舞いたいという男性など個人からの依頼もあるそう。
今後も注目のサービスです。

EPOCH TABLE
https://www.shop-epochtable.net/

そして、2021年12月には、市制50周年を迎えた岩倉市の記念事業「市民の夢 協(かな)えるプロジェクト」の一環でおこなわれた、まちの活性化プロジェクト「オール岩倉産『至極の卵かけごはん〜いわくら TKG〜』」に参加。
このプロジェクトで石塚硝子は、「Tebineri」シリーズ発売20周年記念商品として開発した「ADERIA手びねり片口豆鉢」卵を溶く際の器として提案しました。
市内の認定店に行けば、「ADERIAてびねり片口豆鉢」を使って卵かけごはん「いわくらTKG」を食べることができます。

いわくらTGKプロジェクト
https://tkg.iwakura-kanko.com/

EPOCH TABLEのホームページ。
さまざまな事例紹介も掲載。
ぜひ認定店で「いわくらTKG」を味わってみて。

環境に配慮した
新たなビジネスモデルを構築

注目を集めた取り組みや事業展開は、ほかにも。

卵の加工工場で廃棄されていた卵殻をガラスのカルシウム原料の代替として利用するビジネスモデルを構築。「2023愛知環境賞」を受賞しました。
このビジネスモデルは、さまざまな環境負荷の効果が見られ、卵加工工場の廃棄物削減やガラスの主原料である石灰石を卵殻に置き換えることによる資源投入量の削減、石灰石採掘にともなうCO2排出量の削減など、循環型社会の形成に貢献するものであると評価されました。

廃棄される卵殻を活用することで、
コスト削減にもなる。

新商品にも
注目が集まる

気になる新商品や、近年人気となっている商品の情報もお聞きしました。
コロナ禍でのマスク生活で口臭が気になるという声に応えた歯磨き粉「デオグラオーラテック」を開発・発売。抗菌・消臭の技術を活かした商品で、ドラッグストアやネット通販でヒットしました。

デオグラオーラテック
https://deogla.com/

また、昭和レトロな食器を復刻させた「アデリアレトロシリーズ」に注目が高まっているそう。テーブルウエアの展開だけではなく、文房具や洋服などとのコラボレーションも実現し、ますます人気が高まりそうです。

また、ショップ情報としては、グループ会社の北洋硝子株式会社が手掛ける「津軽びいどろ」のオフィシャルショップを、東京ミッドタウン八重洲にオープン。初のオフィシャルショップの出店で、東京から世界に青森の伝統工芸品「津軽びいどろ」を発信。観光客などで賑わっています。

津軽びいどろ
https://tsugaruvidro.jp/

口臭を防ぐ歯磨き粉「デオグラオーラテック」
昭和時代の石塚硝子製品を復刻した
「アデリアレトロシリーズ」。
東京八重洲にあるショップ「津軽びいどろ」。

将来のリーダー育成にも注力
さらなる挑戦を続ける

老舗企業でありながら、新しい分野への参入や新素材開発で、常に柔軟な姿勢で挑戦を続けてきた石塚硝子。
社内にも、新しい風を吹き込むべく取り組みをおこなっています。

2023年6月、中期目標「ISHIZUKA GROUP 2030」の重点ポイントに据えている「ISHIZUKA GROUPを支えるヒトづくり」の達成のため、社長直轄部門として「未来挑戦部」を新設。
将来のISHIZUKA GROUPのリーダー育成に、目に見えるかたちで力を注いでいます。

若い力を活かして、これからまた、新たな製品のリリースや新しい取り組みで消費者を楽しませてくれるはずです。

未来挑戦部の研修の様子。
石塚硝子株式会社
1819年、石塚岩三郎氏が岐阜県可児市でガラス製造を開始。1888年に名古屋へ移転し、1961年に岩倉工場が稼働を開始する。数々のガラス製品を製造するほか、紙素材の容器、ペットボトル(プリフォーム)事業、また機能性マテリアルの研究・開発をおこなっている。

愛知県岩倉市川井町1880(本社)
0587-37-2111
上部へ戻る