月刊ワタナベマキ

毎月違った食材をテーマに人気料理家・ワタナベマキさん考案のレシピをご紹介

味噌でパンを作ってみよう!

January 25. 2023(Wed.)

料理家・ワタナベマキさんが、毎月一つの食材をテーマにさまざまなレシピを紹介する「月刊 ワタナベマキ」。2023年1月のテーマは「味噌」です。なんと第一回目は味噌を使ったパンが登場します! 愛知県の味噌メーカー・ナカモをワタナベさんが訪れた取材レポートもありますよ!

赤白味噌パン

ナカモさんの「名古屋味噌」はやわらかく独特の旨味が、「西京白みそ」は上品な甘さとやさしさが特徴。この2つの味噌を比較しながら食べられるレシピを作りたいな、と思って、このメニューを考えました。まったく同量の材料で、赤と白の味噌をそれぞれに練り込んでみました。味噌もパンも発酵品なので、相性は良いはずなんです。ゴロゴロ食感のじゃがいもともマッチする味わいですよ!

材料(4人分)

名古屋味噌
大さじ2
西京白みそ
大さじ2
じゃがいも
2個×2
強力粉
180g×2
てんさい糖
大さじ1×2
小さじ1/3×2
ドライイースト
3g×2
ぬるま湯
100ml×2
  1. じゃがいもは、たわしで皮をよく洗い、蒸気のたった蒸し器に入れて約25〜30分蒸す。竹串を刺してすっと通ればOK。
  2. 熱いうちに1の皮を剥き、フォークなどでつぶして粗熱をとる。
  3. ボウルを2つ用意し、名古屋赤味噌と西京白みそをそれぞれ100mlのぬるま湯で溶く。
  4. 3に同量ずつ2、強力粉、てんさい糖、塩、ドライイーストを加え、手でこねるように混ぜる。
  5. 粉っぽさがなくなり、ひとまとまりになったら、ラップをして35度以上の場所に約30〜45分おいて発酵させる。
  6. 打ち粉をしたまな板に5をのせて、ガス抜きをし、それぞれ8等分に分けて丸める。オーブンシートを敷いた天板にのせ、再度35度以上の場所に約15分おく。
  7. 包丁で表面に切れ目を入れ、強力粉少々(分量外)をふり、200度のオーブンで約20分焼く。
ナカモの商品群は味噌をベースにした調味料やインスタント食品まで幅広い!

コクと旨味、上品な甘さ、
それぞれの特徴を追求した
商品づくり

中部地域の味噌文化に興味津々のワタナベさん。いつか味噌メーカーを取材したい!と希望していたそうです。

今回はその願いが叶ってナカモ株式会社にお邪魔してきました。今回のオリジナルレシピのきっかけとなったナカモの商品などもご紹介していきます。

ナカモ株式会社
名古屋城のすぐそばで麹屋として事業を始めたのは、1830年(天保元年)のこと。自社の麹を使って味噌を作るようになり、1931年(昭和6年)に現在の清須市西枇杷島町(きよすしにしびわちょう)に豆味噌の生産工場を建設した。以来、愛知県および中部地域の味噌文化を支えるメーカーとして数多くの商品を生産。中でも「つけてみそ かけてみそ」は中部地域では絶大な支持を得ている。
https://www.nakamo.co.jp
ナカモのルーツである白味噌と
コクと深みを追求した赤味噌の商品。
「名古屋味噌」と「西京白みそ」を味見するワタナベさん。

米麹屋として創業し、白味噌を生産していたナカモにとって、「西京白みそ」はルーツともいえる商品。白味噌にさまざまな調味料をブレンドして、塩分は一般的な白味噌の約半分におさえ、やさしく上品な甘味のある味わいになっています。

一方、「名古屋味噌」は15年ほど前に新登場した赤味噌の高級ブランド商品で、愛知県産の大豆フクユタカを使用したコクと旨味の強い赤味噌です。その両方を味見したワタナベさんは、もうひとつの特徴を発見します。

「西京白みそはブレンドしてあるのでやわらかいのはわかりますが、名古屋味噌の方もとてもやわらかい。豆味噌は通常はもっと固いと思うのですが」と話します。そこで、これらの特徴を応用して、赤と白の両方を使ったパンのメニューを作ろう!と思いついたのだそうです。

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