
中部地域の注目パーソンにインタビュー!
和太鼓奏者、そして母として
やれることはたくさんある!
和太鼓奏者・松阪市ブランド大使
hitomiさん
(3/3)
October 23. 2026(Fri.)
生まれ育った三重県松阪市を拠点に活動するhitomiさんは、国内外に多くのファンを持つ新進気鋭の和太鼓奏者だ。hitomiさんが注目を集めるきっかけとなったのが、SNS。巧みな演奏技術を披露するなど、和太鼓文化の魅力を世界に発信している。
30歳を前に、一念発起し和太鼓奏者の道に進んだというhitomiさんに、これまでの歩みや、和太鼓の魅力を発信する担い手としての思いについて伺った。
第3回は、ライフステージの変化を経てたどり着いた人生観や、今後の挑戦について語っていただいた。
ー前回までの記事はこちら
母の教えを糧にのめりこんでいった和太鼓 和太鼓奏者・松阪市ブランド大使 hitomiさん(1/3)
SNSをきっかけに和太鼓の魅力を世界に発信 和太鼓奏者・松阪市ブランド大使 hitomiさん(2/3)


妊娠・出産を経て実感した
心と体の変化
―2025年末に妊娠を発表、年明けにはお子さんを出産されました。春には復帰されていますが、子育てと和太鼓両方に注力するのは大変ではないですか?
家族から「協力するよ」と言ってもらえたのは、本当に心強かったです。また「響座いなせ組」のメンバーが私の妊娠をとても喜んでくれたのも、嬉しかったですね。何だかチームの結束というか、頼もしさが強まって、例えば演奏後の片付けも、子育て中の私が早く帰宅できるように配慮してくれるなど、とても救われています。
仕事のあるときは、母が娘を見てくれています。母と弟のサポートには、本当に感謝してもしきれません。太鼓奏者としての時間があることで、娘と触れ合う時間と良いメリハリになっていると思います。今は仕事も育児も楽しい!って気持ちでいっぱいです。
―和太鼓演奏にも変化があったのでしょうか?
妊娠中はお腹の中に自分の子どもがいるということをすごく神秘的に感じていましたね。お腹の子を思って「満月(みちげつ)」という篠笛の楽曲を書きました。あと、お腹に負担をかけないように、太鼓を打つ力を抜くように心がけたりと、今までにないくらい自分の体を労りながら太鼓と向き合っていたように思います。
太鼓を打つには体力と筋力が不可欠なので、妊娠中も無理のない範囲でトレーニングをしていました。でもやっぱり出産後は体力がガクンと落ちてしまって。最初は思うように太鼓が打てず悔しくて仕方なかったです。妊娠前とまではいかないものの、ようやく調子が戻ってきているので、完全復活したら妊娠中に培った脱力する打ち方などを生かしながら、表現の幅を広げていければと思っています。


臨月まで演奏をしていたという。
目標は、日本で最も知られる
女性和太鼓奏者になること
―和太鼓奏者として、今後挑戦したいことは?
私個人として目指しているのは、「和太鼓と言えば松阪のhitomi」と言われるような、一般の人たちに最も知られる女性和太鼓奏者になること。そのためにも、今取り組んでいる活動はどんどん大きくしていきたいと思っています。「響座いなせ組」の一員としては、私が先頭に立って走り続けることで、国内外からお声がかかるような和太鼓チームになるのが目標ですね。いつかみんなで、海外公演に挑戦したいです。
―走り続けるhitomiさんの姿を見て、将来お子さんが「私も和太鼓をやりたい」と言ってくるかもしれませんね。
そう言ってくれたらめちゃくちゃ嬉しいです! ただ、「響座いなせ組」に入座するならオーディションに合格する必要があるので、本人にどれだけ強い思いがあっても、厳しく見極めなければいけませんが。もちろん、和太鼓に限らず、自分からやりたいと言ってくれたら全面協力したいですね。私も、周りの応援があって今の自分がありますから、娘の挑戦も全力で応援したいです。


演奏指導に取り組む。
和太鼓の奥深さを
これからも伝えていきたい
―改めて、和太鼓にはどんな魅力があるのでしょうか?
ベタですけれど、和太鼓の魅力は、音の響きです。打つたびに空間に振動と音圧が伝わって、全身でその迫力を受け止められるのは、和太鼓ならでは。あと、和太鼓はリズムだけでなく、楽曲によってバチの振りや体の動きにも決まりがあり、音だけでなく”魅せる”要素があるのも特徴だと思います。音とパフォーマンスを組み合わせて届ける和太鼓は、耳と肌で感じて、目で見ても楽しめる奥深さがあります。
―今後、和太鼓文化を伝えていくために、どんなことが必要だと思いますか?
和太鼓に馴染みのない人からすると、誰の演奏も同じに感じてしまうのではないかと思います。でも実際は、打ち方、リズムの取り方は演奏者やチームごとにそれぞれの魅力があって異なりますし、演奏時の衣装にもこだわりを持っています。例えば「響座いなせ組」では、上品に打つこと、指先にまで意識を向けて美しい所作を体現することを大事にしています。そういった、演奏者ごとの個性や流儀が多様であることを知ってもらうことで、より和太鼓の奥深さが広がって、太鼓に興味を持つ人が増えるのではと思っています。
和太鼓演奏にもさまざまな種類があることを、業界以外の方に届けることが、私自身のこれからの活動テーマです。


演奏に磨きをかける座員たち。


切磋琢磨しながら最高の演奏を目指す。
プロフィール
- 和太鼓奏者・講師・松阪市ブランド大使
- hitomi(ひとみ)
- 三重県松阪市出身・在住。和太鼓グループ「響座いなせ組」に1期生として加入。進学・就職を経て、2021年から和太鼓奏者として活動。太鼓教室講師も務め、老若男女に太鼓演奏の楽しさを伝える。TikTokに投稿した演奏動画が注目を集め、「TikTok LIVE ALL STARS 2022」音楽部門2位に選出。2023年には「松阪市ブランド大使」に就任、松阪市のPR活動にも精力的に取り組む。
- https://www.tiktok.com/@hitomi_ins_
- https://www.instagram.com/hitomi_ins_/
- https://www.youtube.com/@hitomi530


- HIBIKIZA taiko studio





