知っているようで知らなかった悩みに、専門家がお答えします
始めてみたい! けど、
どんな種類があって、どう選ぶ?
ボードゲームの楽しみ方
(1時間目)
June 14. 2023(Wed.)
テーブルを囲んで、人と人とが一喜一憂する、そんなボードゲームの人気が年々熱を帯びている。世界各地で次々と新作商品が生まれており、今や数え切れないほどの種類があるという。専門店を営む大森夫妻にご協力いただき、ボードゲームの魅力や楽しみ方を紐解いていく。1回目の今回は、初心者が楽しめるおすすめのボードゲームや選び方についてお届けする。
撮影協力/ファニーテーブル(愛知県日進市)
https://funny-table.com/
※写真のボードゲームは、撮影用にコンポーネントを並べており、実際のゲーム状況とは異なる場合があります。
- ボードゲーム専門店 ファニーテーブル 店主
- 大森篤史さん、梢さん
- 2020年より愛知県日進市にてボードゲーム専門店を営むご夫妻。1,000種類以上の商品を取り扱う店舗には、ボードゲームの初心者から上級者まで訪れる。オリジナルボードゲーム開発も手掛けている。かつて経営していた保育園では、幼児教育の一環としてボードゲームを取り入れていたこともあり、子どもが楽しめる商品にも造詣が深い。
大人から子どもまで夢中になる
ボードゲームの魅力
カードやサイコロ、コマ、タイルを使ってテーブルの上で遊ぶ「ボードゲーム」。近年、ボードゲームカフェが増えていたり、テレビなどで取り上げられることも多くなったからか、手に取ったりプレイする人の数は増えてきています。そして、その奥深さにハマり、のめり込んでいく人もまたたくさんいます。
写真上の「カタン」は世界中でヒットした名作で、このゲームとの出会いをきっかけにボードゲームの世界に魅了されたという人も多いのではないでしょうか。
ドイツを中心とするヨーロッパやアメリカ、アジアからもさまざまなボードゲームが生まれています。
世界各地で日々新作がリリースされていて、数えきれない程の種類がある中、日本でも多くのボードゲーム作家やデザイナーが活躍していて、愛知県で活動している方もいらっしゃいます。
ボードゲームの魅力は、なんといっても人と人をつなぐコミュニケーションツールになること。人と人とが対面しながら、ハラハラドキドキを共有したり、協力したり裏をかいたり、またおしゃべりしながら心地よい時間を共有したり。1つのゲームを囲むだけで、その時間と空間が、日常の何倍も極上のものになるのではないでしょうか。
また、はっと思わせてくれる美しいアートワークが特徴の海外発のゲームや、意匠がおしゃれなゲームと出会えるのも魅力のひとつです。
ボードゲームには
さまざまな種類が!
どんなジャンルに挑戦したい?
駆け引き、先読み、推理力、運、スピード、バランスなど、ゲームによって必要になる要素はさまざまで、それらの要素が複合的に絡み合うことで面白く、奥深いゲーム性が生まれます。
ですので、明確にジャンルを分けることが難しいゲームがたくさんあるのですが、ここでは代表的なジャンルとゲームを少しご紹介しましょう。
【アクション系】
わかりやすいルールのものが多く、子どもも初心者も一緒に盛り上がることができるゲームが多いです。
オススメのゲーム:「ハリガリ」(写真①)
プレイヤーがそれぞれの手持ち山札から順にカードをめくっていき、場にある1種類のフルーツの絵柄の合計が5になったときに素早くベルを鳴らします。一番早くベルを鳴らした人は場にあるカードをすべてもらうことができ、最終的に一番多くカードを持っているプレイヤーの勝ちとなります。
【ブラフ系】
嘘をついたり、嘘を見抜いたり、心理戦を楽しむゲーム。
オススメのゲーム:「スカル」(写真②)
各プレイヤーに、花の絵柄ディスク3枚とドクロの絵柄ディスク1枚が配られ、順番にディスクを裏向きに場に置いていきます。花の絵柄枚数を当てる「チャレンジ」を選んだプレイヤーは宣言した数の枚数分、場からディスクを表に返し、ドクロのディスクが出なければ成功です。自分が勝つために「花の絵柄」を置くのか、敢えて「ドクロ」を置いて相手を誘うのか、心理戦が繰り広げられます。
【エリアマジョリティ系】
各エリアに置かれたコマの数が多いプレイヤーがそのエリアを占拠するメカニクス。
オススメのゲーム:「カルカソンヌ」(写真③)
タイルをつなげながら地図を広げ、自分のコマを置くことで得点につなげるゲームで、名作として名高い世界中で愛されている作品です。パズルの要素と陣取りの要素を備えているのが魅力のひとつ。タイルの引き運も勝敗に左右するので、初心者が勝てる可能性があるのも人気の理由でしょう。
【アブストラクト系】
将棋やチェスのように、運の要素がなく、頭脳戦で勝負するゲーム。
オススメのゲーム:「Gigamic スクアドロ」(写真④)
それぞれ決められた歩数ずつ動かせる5つのコマを進め、盤上を往復させる対戦ゲームです。相手のコマを飛び越えると、その相手のコマをスタート位置に戻すことができます。先の手を読みながら、相手より先に4つのコマを往復させれば勝ちとなります。
ほかにも、運と戦略が試されるすごろく系や、神経衰弱の要素を備えたメモリー系など、好みのジャンルでゲームを探してみるのも良いかもしれません。
好みやシーンに合った
ゲーム選びをしよう
ボードゲームを選ぶ際は、年齢と人数を基準にするのも良いでしょう。あとは、メンバーの関係性を考慮したり、例えば、仲の良い者同士であれば、お互いに邪魔し合うようなゲームも盛り上がったりしますね。
専門店に足を運んだならば、お店のスタッフと対話しながら選ぶのも楽しいですよ。「運要素が強いのは?」「サイコロを使うタイプは?」「2人で遊びたいんですけど」「6人でできるのは?」などといった具合に好みやプレイ人数などの条件を伝えればおすすめを教えてもらえるはずです。
ちなみに、最近ボードゲームを始めた若い世代の方々は、勝ち負けを競うだけでなく、大喜利系やワードゲームなど、みんなで大笑いできたり、「今の良かったね」などと会話を楽しみながら盛り上がれるゲームも人気です。
目当てのゲームを手に入れて、いざ遊ぼうと説明書を読み始めたものの、文字だけでは難しく感じることもあるでしょう。そんなときは、まずタイルやサイコロ、カードなどそのゲームのコンポーネントを取り出して並べてみます。そして、説明書を読みながら、それらを動かしてみると、理解しやすいと思いますよ。
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スカル ©2021 SPACE Cowboys.