知っているようで知らなかった悩みに、専門家がお答えします
DJに挑戦して音楽を楽しもう!
DJって何をするの?(1時間目)
February 15. 2024(Thu.)
クラブシーンやイベントなどをカッコよく盛り上げるDJ。ミュージシャンのような遠い存在でしたが、最近はDJを趣味として始める音楽好きの人も増えているそうです。1時間目の今回はDJスクール「MILLIONAIRE DJ SCHOOL」の代表、DJ EARNEE(冨田靖成)さんにDJを趣味にする楽しさなどについて話を伺いました。
- 「MILLIONAIRE DJ SCHOOL」代表
- DJ EARNEE(冨田靖成)
- 東海地区のクラブダンスシーンを創り上げたレジェンドDJ。数々の有名クラブのレギュラーDJ、メインDJをはじめ、大規模音楽フェスでは国内外の有名DJと共にゲストとして参加。カリフォルニアのDJレコードプール「Promo Music」と提携し、世界へ向けて楽曲提供をおこない、2016年には「MILLIONAIRE DJ SCHOOL」を設立。2021年は、名古屋のミッドランドスクエア「スカイプロムナード」で開催された星空のシネマ「グレイテスト・ショーマン」、ノエビアスタジアム神戸で「ヴィッセル神戸ファイナルセレモニー」の演出をそれぞれ手掛けた。2022年より中部電力MIRAI TOWERのThe Tower Lounge CASHIMEにてDJイベント「MUSIK TOWER」をスタート。
- https://www.millionairedjschool.com/
DJって何をする人?
趣味でも楽しめる?
DJとは、「ディスクジョッキー(Disk Jockey)」の略で、幅広い意味で言うと“選曲家”です。状況に合わせて選曲し、音楽で場の雰囲気を演出します。
選曲から派生して、曲と曲をつなぎ合わせる「ミックス」やターンテーブルを使って楽器のように音を出す「スクラッチ」、曲と曲を混ぜ合わせる「マッシュアップ」という技術によってエフェクトを加えることもできます。もともとあった曲を、DJの手によりさらにカッコよく聴かせることができるのです。
DJというと、ナイトクラブを盛り上げる「クラブDJ」やバンドの一員として他の楽器に併せてステージでDJプレイする「ライブDJ」といったイメージがあるかもしれません。今では、DJブースを置くホテルや結婚式場も増えていて、結婚式の音響全般をプロデュースする「ウエディングDJ」も知られるようになってきました。
さらに、最近ではYouTubeやTikTokなどで人気のDJもいて、表現の場は広がっていると感じています。
ミックス
スクラッチ
マッシュアップ
DJの楽しさって
どんなところにある?
DJの楽しさは、複数の楽曲を組み合わせてアレンジを加え、一つの曲として聴かせることにあります。
楽曲が食材だとすると、DJは料理人です。
同じ食材を使っても、調理方法や味付けが違えば全く別の料理になります。例えば、ジャガイモ、豚肉、人参、玉ねぎという同じ食材を使って、肉じゃがもカレーもできます。さらに「肉じゃがに入っているジャガイモが好物」という人もいれば「人参は嫌いだけれど、カレーに入っている人参なら食べられる」というように、同じ食材でも調理法で好き嫌いがあると思います。
DJも同じで、同じ楽曲を使っても、組み合わせる曲やアレンジにより、全く違うジャンルの曲として表現できます。もともとはアーティストが作った楽曲ですが、DJを介することで新たなオリジナリティを表現できるのです。
楽器が弾けなくても
音楽を楽しめる趣味
かつてDJをするにはアナログレコードが必要でしたが、音源がデジタル化されたことで、コントローラーにパソコンのソフトを繋いでDJができるようになり、機材が飛躍的に扱いやすくなりました。
そこで、プロを目指す人だけでなく、音楽好きの方の趣味の一つとしても注目され始めてきたのです。
よく「楽器が弾けないんですけどできますか?」と聞かれますが、問題ありません。DJというのは完成された曲を提供するので、コントローラーの使い方さえマスターできればOKです。楽器のように弾き間違いなどのミスもないので、お友達に気軽に披露できるのもうれしいポイントです。
「音楽が好き」「好きな音楽をもっと魅力的に聴かせたい」という気持ちがあれば、ぐんぐん上達していくでしょう。
DJに関する知識がなく、機材を全く触ったことのない状態からでも、半年ほどで曲を繋いで楽しめるようになります。
茶道や華道、ゴルフといった他の趣味と比べて早く習得できるので、一度始めると夢中になると思いますよ。
体力を使わないので
歳を重ねても楽しめる
DJは小さい子からご高齢の方まで幅広く楽しめるのが魅力です。
僕のスクールには6歳から50代までの生徒さんが通っています。TikTokで人気の「キッズDJ」で興味を持った小学生や、クラブDJやアーティストに憧れて「プロのDJになりたい」という20代の人までさまざまです。
意外かもしれませんが、40代、50代からDJを始める人も多いんですよ。DJプレイは、コントローラーとパソコンを触るだけでできます。ゴルフなどの体を動かすものと異なり、体力がなくなってきてもできるのが特徴。「年齢制限がなくて続けられる」と、老後の趣味として選ぶ人も多いのです。中には、自宅に防音仕様の音楽部屋をつくってDJプレイを満喫している人もいますよ。