中部和菓子図鑑

高島屋の和菓子バイヤーが中部地域注目の和菓子をご紹介

心のこもった菓子が
地域の笑顔を生む
静岡菓子処 蔵好三坂屋(くらよしみさかや)・静岡市

May 14. 2025(Wed.)

笑顔になる、元気になる
菓子をつくり続ける

蔵好三坂屋の創業は1958年。初代は、静岡市内の和菓子屋で修業し、その修業先からのれん分けの形で蔵好三坂屋を開店しました。
「戦後の食べるものがない時代を過ごしてきた父(初代)の世代にとって、お菓子は贅沢品だったようです。自分が和菓子屋を開くことができたのは夢のような話だったと聞いています」と話すのは初代の娘であり、2代目・望月正明さんの妻である三津子さん。

1999年には、静岡菓子工業組合の会長をしていた縁で、静岡銘菓の「美恵夢」を受け継ぐことになりました。ほかにも静岡のお土産品として、数多くのお菓子をつくり続け、現在に至ります。
“美味しいものをつくること、お菓子で笑顔になってもらうこと、そしてお菓子で元気を届けること”が創業以来ずっと変わらず継承されている菓子づくりへの考え方。
この理念が定着しているからか、店には親しみやすく和気あいあいとした雰囲気が満ちています。

「美恵夢」が焼き上がる時間帯は
店内に甘い匂いがふんわり香る。
詰め合わせセットが“おもたせ”の
定番として大人気。
店内に掲げられた甘味求真の言葉。
「美恵夢」の焼き加減を見守る
2代目の望月正明さん。

【店舗おすすめ】「駿府の月」「駿府物語」

「美恵夢」と同様に、静岡の銘菓として知られているのが「駿府の月」と「駿府物語」。
いずれも静岡の名産品を使った和菓子として、瞬く間に人気となり、今に至ります。

「駿府の月」は静岡のお茶と満月をイメージ。卵とバターをふんだんに使い、香り高い煎茶を生地にしのばせています。
「駿府物語」はみかんと駿府城のお堀をイメージしてつくられたもので、香りの良いみかんの果肉を白あんに練り込み、しっとりした皮で包んでいます。

「駿府物語」(左)と「駿府の月」(右)。
カットすると、みかんのオレンジ色と
お茶の緑色があらわれる。
どちらもしっとりしたあんと、
サクッとした皮生地が印象的。
やわらかな色合いのパッケージも印象的。

店舗情報

静岡菓子処 蔵好三坂屋(くらよしみさかや) 北店
工場と直結した北店。蔵好三坂屋のすべての菓子をここで生産しており、工場直結ならではの豊富なラインアップが魅力。洋菓子もあり、タイミングが良いと、カステラやケーキの切り落としが販売されていることも。店舗は他に静岡市葵区の本店や静岡駅のパルシェ店もある。

Instagram
https://www.instagram.com/kurayoshimisakaya/?hl=ja

MAP

〒420-0961静岡県静岡市葵区北2丁目17-23
電話番号:054-246-1135
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