中部和菓子図鑑

高島屋の和菓子バイヤーが中部地域注目の和菓子をご紹介

150年以上の歴史を持つ和菓子店
巌邑堂(がんゆうどう)・静岡県浜松市

February 01. 2023(Wed.)

ふっくら分厚い「どらやき」をはじめ数多くの人気定番商品群

ー前回の記事はこちら
https://koryu.chuden.co.jp/wagashi_1

巌邑堂の名前は、初代が美濃国(現在の岐阜県恵那市岩村町)巌邑藩(いわむらはん)の藩士であったことに由来します。幕末になり、遠州へと移り住んで和菓子屋を創業。以来150年以上、浜松の地で歴史を刻んできました。

初代から2代へと順調に家業を守り、第二次世界大戦では空襲を受けるなどの憂き目もありましたが、3代目は戦後復興の勢いとともに、現在の巌邑堂の基礎となるような商品群を世に出し、4代目はさらに家業を発展させました。そして5代目の内田弘守さんへとバトンが受け継がれています。

浜松駅からタクシーで巌邑堂に向う車中でのこと。タクシーの運転手さんが「巌邑堂に行くなら、どらやきが有名だから買った方がいいよ!」と教えられました。このほか、カルピスバターを使って焼き上げた和風サブレの「巌千鳥」や「煉羊羹」などのロングセラー商品、夏季限定の「和風ぜりー」シリーズなどは、オンラインショップでも購入できます。

店内には喫茶スペースも。
好みの和菓子とお茶一服が楽しめる。
人気商品「どらやき」を焼くシーンが
お店の外からも見られるようになっている。
あん炊きの風景。そこに朝日があたって、
神々しい空気感になっていた。

【店舗おすすめ】
「花邑(かゆう)」

浜松市にある酒蔵「花の舞酒造」の大吟醸の酒粕を使って蒸しあげた真っ白なカステラ生地に、なめらかなこしあんをサンドしたお菓子が『花邑(かゆう)』。名前も味わいもエレガントで、特に日本酒がお好きな方にとても喜ばれる贈り物になりそうです。

「花の舞酒造」で年に一度だけ、大吟醸を醸造する時にしか手に入らない希少な手絞りの酒粕は、清らかな風合いと深い香りが特徴。これを生地に練り込んで焼きあげます。

カステラ生地からは麹がほんのりと香って、しっとりしたこしあんとのハーモニーが忘れられない味わいです。

真っ白なカステラ生地にこしあんの組み合わせ。
この美しい表情にうっとり。

店舗情報

巌邑堂
150年以上の歴史を持つ老舗和菓子店。ひっきりなしにお客さまがやってくる人気店で、店内には喫茶コーナーもあります。また、東京・日本橋やタイ・バンコクへも出店しています。

MAP

〒430-0801静岡県浜松市東区神立町字袖紫ケ森136-10
電話番号:053-545-3232
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