森の隠れ家で楽しむ
季節を映す景色と雑穀料理
鎮cafe~shizu cafe~
(静岡県浜松市)
August 31. 2023(Thu.)
自然の恵みを体感して
身も心も癒やされる
かつて鎮玉(しずたま)という村名だった地域の森に、思いきりリフレッシュできるカフェを見つけた。新東名高速道路の浜松いなさインターチェンジから5分ほどの運転で到着する、元ゲストハウスの一軒家。玄関で靴を脱いでお邪魔した途端、スクリーンのような窓に切り取られた緑に魅了され、これから始まる心地いい時間を確信した。
運良く窓際のカウンター席に案内してもらえ、目の前の森とその向こうの三遠南信自動車道をぼんやり眺めていたら、小雨で木の葉が揺れだした。そんな変化も楽しみながら過ごしていると、オープンキッチンから食欲をそそる音と匂いが。ランチセットはデザートとドリンク付きの一種類のみで、スタッフが「本日のしずたまランチプレート」の内容を丁寧に説明してくれた。
この日は、もちきびと新じゃがいもコロッケ、麹トマトソースのズッキーニフライ、大根のサブジ、さつまいも煮、ニンジン葉のかき揚げ、夏野菜とひえのマリネ、甘酒たまねぎドレッシングのサラダ、クロモジそぼろのせ雑穀ご飯、トウモロコシときびの豆乳スープ。無農薬や減農薬で育てられた季節野菜と雑穀をふんだんに取り入れた品々で、ひと口ずつしみじみと味わった。卯の花のパウンドケーキ、クロモジを使った白玉とお茶も美味。
調理担当は、雑穀エキスパートの資格を持つ女性。10代の頃に拒食の経験から料理を学び始め、さまざまな可能性を秘めた雑穀の魅力に引き込まれたという。教室や講座などを開いて活動していたところ、ここの運営元のNPO法人から誘いがあり、オープン準備中に家族で町内へ移住。里山で伸び伸びと子育てをしたいという想いも叶えられたそうで、穏やかな笑顔が印象的だった。
鎮玉地域を愛する人々が力を合わせて造り上げた空間だからか、流れる空気もアットホーム。ちなみに、店名は公募で決まった地元小学生の案で、看板の制作には近くの幼稚園に通う子どもたちも携わったとか。お腹も心も優しく満たされた後は、すぐ裏の「しずたまの森」へ。雨上がりのマイナスイオンを浴びながら歩き、到着した見晴らし台で幸せなひとときの余韻に浸った。
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クロモジの葉は鎮玉地域で手摘みされたもの。
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BGMは同市天竜区在住のピアニストの演奏曲。
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きれいになれる雑穀の魅力を伝えていきたいそう。
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カフェから5分ほど登ると見晴らし台に着く。
店舗情報
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- 鎮cafe~shizu cafe~
- 鎮玉地域の活性化に取り組むNPO法人「ひずるしい鎮玉」が
2023年4月に開いた交流拠点。地元を中心とした静岡産の野菜、
長野産の雑穀、自家製の麹調味料などを使った料理を味わえる。