【番外編】
便利で楽しい商品が
続々登場!
シヤチハタ株式会社
(愛知県名古屋市)
(2/2)
March 18. 2024(Mon.)
「交流Style」の前身「交流」で、過去にご紹介した企業の今を探ります。
2021年3月にご登場いただいた、シヤチハタ株式会社をご紹介。
印章(ハンコ)を主軸に、便利で楽しい商品を世界に送り出している企業です。
今回は、近年発売を開始した新商品の話題をお届けします。
ー前回の記事はこちら
【番外編】“しるす文化”を追求するモノづくり企業 シヤチハタ株式会社(愛知県名古屋市)(1/2)
過去の紹介記事はこちら
【「交流」no.119 P10〜12】
パーソナル向けの
商品開発に注力
クリス・グレンさんが取材に伺った2021年以降も、バラエティに富んだ商品が生まれていました。
とくに、従来のオフィス向け商品にとどまらず、女性や子ども、子育て中の親などパーソナル向けの商品開発に注力してきたとのこと。
その中のひとつが、2023年5月に発売が開始されたリップ型ネーム印「LIPIN(リピン)」。口紅を出すようにスティックを回すと美しい色の印面が出てくる商品で、事務用品であるネーム印に、美しさ・かわいらしさ・使う楽しさを加えました。クラウドファンディング「Makuake(マクアケ)」で、目標金額の2,300%を超えるという期待度の高さ。反響も大きかったそうです。
「LIPIN」
https://www.shachihata.jp/products/detail.php?product_id=9230
子どももペットも!
みんなで楽しめるキットを
販売
子どもや子育て中の親向けには、手形・足形アート制作キット「First Art(ファースト アート)」を。肌に優しく、簡単に洗い落とせるインキ「パームカラーズ」を使って、手形や足形を押して付属のシールなどで装飾をし、オリジナルのアート作品をつくることができるというもの。小さな子どもでも安心して楽しめる商品です。
また、ペットの犬や猫の足形がとれる新感覚のキット「ぺたっち犬猫用」も大人気。フィルムを挟んで足形を押すので、ペットの足が汚れない点も好評です。
中部地域の他企業との
コラボレーションも
近年、手帳や日記に罫線のスタンプを押してデコレーションをすることが流行する中、「種類が多すぎてデザインを選ぶのに迷う」「複数個購入するとかさばる」といった悩みがユーザーから聞こえてきたそう。そこで、シヤチハタが2022年8月に発売したのが「回転デコレーションスタンプ」。これひとつで、複数の罫線柄を押すことができるとあってヒット商品に。
また、2023年5月にはミニサイズを発売。そして2024年1月には、美濃和紙を中心とした紙製品で知られる「古川紙工」の手帳デコレーションアイテム「わたしびより」のデザインとのコラボレーションで「回転デコレーションスタンプ わたしびより」を発売。中部地域のモノづくり企業同士が繋がり、新たな価値を生み出しています。
コンペティション受賞作品を
積極的に商品化
毎年開催している「シヤチハタ・ニュープロダクト・デザイン・コンペティション」。新たなプロダクトデザインを求めるコンペで、2023年で16回を数えました。常に新しい可能性を探求するシヤチハタの姿勢が垣間見える取り組みです。
商品化を前提とし、今までにないプロダクトデザインを求める催しです。
「これからのしるし」をテーマに開催された2020年にグランプリを受賞した「スーパー楕円はんこ」は、丸でも四角でもない、最も美しい曲線とされる楕円の印章。2022年に発売されました。
また、2022年に準グランプリを受賞した、黒の濃度を抑えて背景を演出することに重きをおいた「K=5%」が「いろもよう 淡彩 わらべ」の名称でテスト販売。
さらに、同年の深澤賞受賞作品で、持つ部分を円筒ではなく薄い形状にすることで安定して持つことができる「つまめるはんこ」も商品化されました。
ユーザーの思いに応える「しるしの価値」を提供し、いつの時代でも「便利」「楽しさ」「安心・安全」という価値を社会に届けることがシヤチハタの使命だと言います。
今後も、いろいろな切り口で“しるす文化”を世界に広めていくことでしょう。
- シヤチハタ株式会社
- 1925年創業の舟橋商会が起源。インキが乾かない「万年スタンプ台」を開発・販売。1941年にシヤチハタ工業株式会社設立。スタンプ自体にインキを浸透させたXスタンパーやネーム印といったスタンプ製品や筆記具などで世界にもシェアを広げている。現社名は1999年より。(写真は稲沢工場)
愛知県名古屋市西区天塚町4丁目69(本社)
052-523-6935