教えて!グッドジェネレーション(アーカイブ)

ガラス・器を追求する
200年企業
石塚硝子株式会社(愛知県岩倉市)

April 01. 2025(Tue.)

未来へ繋がる新しい取り組みをおこなっている企業や団体を訪ねるこのコーナー。
今回は、2019年と2020年の2回ご登場いただいた、石塚硝子株式会社をご紹介します。
愛知県岩倉市に本社工場を構え、ガラス製品を主力とし、紙容器やペットボトルなどの器製品も手掛ける同社。
創業は、なんと1819年! 日本のガラス産業を牽引してきた企業です。

戦後間もない頃に製造されていた電球。

社の歴史は200年超!
愛知県が誇る老舗企業

創業は江戸時代後期の1819年。武士の家の次男として生まれた石塚岩三郎氏が長崎でガラスに出合い感銘を受け、現在の岐阜県可児(かに)市で製造に乗り出しました。尾張藩主・徳川慶勝公からビードロ細工の注文を受けていたそう。

その後、明治〜昭和初期にはガラスびんや容器、電球など、実用品が大量生産されるようになったことで、ガラス産業が発展。そんな時代背景とともに石塚硝子も成長していきます。
1972年には、プラスチック容器の製造をスタート。以降は、紙容器やペットボトルの製造にも取り組み、総合容器メーカーとして、さまざまな製品を生み出してきました。

初代・岩三郎氏が使用していたという、
ガラスを溶かす「るつぼ」。

熱気あふれる工場で
美しい製品が生まれる

2019年に、本社・岩倉工場でジュースグラスの製造ラインを見学させていただきました。
溶解炉の火を常に絶やさず、24時間体制で機械が動いています。その熱気や、大きな設備が稼働している様子は圧巻!
また、本社内のショールームでは石塚硝子の製品をいろいろと拝見し、長い歴史の中で素材の発展や変化、消費者のニーズに柔軟に応えて製品づくりに挑戦してきたことを垣間見ることができました。

次々と製品ができあがっていく。
ショールームには、歴代の商品が並ぶ。

新素材の研究にも取り組み
コロナ禍で抗菌材が注目される

長年、ガラス製品の製造をおこなう中で、素材の研究にも注力してきた石塚硝子。その技術を利用して新たな素材を生み出してきました。
例えば、シリコンのように柔らかい「有機無機ハイブリッドガラス」。樹脂に比べて熱や光に強く、硬度も変えられるそう。
また、無機材というガラスの特性を活かし、抗菌効果がある「イオンピュア」や消臭効果を持つ「消臭ガラス」といったマテリアルの開発もおこなっています。

特に、コロナ禍で抗菌材の注目度は急上昇し、一時は海外市場でも需要が非常に高まりました。

「イオンピュア」(上)と「消臭ガラス」(下)。

そして、2021年12月には、市制50周年を迎えた岩倉市の記念事業「市民の夢 協(かな)えるプロジェクト」の一環でおこなわれた、まちの活性化プロジェクト「オール岩倉産『至極の卵かけごはん〜いわくら TKG〜』」に参加。
このプロジェクトで石塚硝子は、「Tebineri」シリーズ発売20周年記念商品として開発した「ADERIA手びねり片口豆鉢」卵を溶く際の器として提案しました。
市内の認定店に行けば、「ADERIAてびねり片口豆鉢」を使って卵かけごはん「いわくらTKG」を食べることができます。

いわくらTGKプロジェクト
https://tkg.iwakura-kanko.com/

ぜひ認定店で「いわくらTKG」を味わってみて。

環境に配慮した
新たなビジネスモデルを構築

注目を集めた取り組みや事業展開は、ほかにも。

卵の加工工場で廃棄されていた卵殻をガラスのカルシウム原料の代替として利用するビジネスモデルを構築。「2023愛知環境賞」を受賞しました。
このビジネスモデルは、さまざまな環境負荷の効果が見られ、卵加工工場の廃棄物削減やガラスの主原料である石灰石を卵殻に置き換えることによる資源投入量の削減、石灰石採掘にともなうCO2排出量の削減など、循環型社会の形成に貢献するものであると評価されました。

廃棄される卵殻を活用することで、
コスト削減にもなる。

新商品にも
注目が集まる

コロナ禍でのマスク生活で口臭が気になるという声に応えた歯磨き粉「デオグラオーラテック」を開発・発売。抗菌・消臭の技術を活かした商品で、ドラッグストアやネット通販でヒットしました。

デオグラオーラテック
https://deogla.com/

また、昭和レトロな食器を復刻させた「アデリアレトロシリーズ」に注目が高まっているそう。テーブルウエアの展開だけではなく、文房具や洋服などとのコラボレーションも実現し、ますます人気が高まりそうです。

また、ショップ情報としては、グループ会社の北洋硝子株式会社が手掛ける「津軽びいどろ」のオフィシャルショップを、東京ミッドタウン八重洲にオープン。初のオフィシャルショップの出店で、東京から世界に青森の伝統工芸品「津軽びいどろ」を発信。観光客などで賑わっています。

津軽びいどろ
https://tsugaruvidro.jp/

口臭を防ぐ歯磨き粉「デオグラオーラテック」。
昭和時代の石塚硝子製品を復刻した
「アデリアレトロシリーズ」。
東京八重洲にあるショップ「津軽びいどろ」。

将来のリーダー育成にも注力
さらなる挑戦を続ける

老舗企業でありながら、新しい分野への参入や新素材開発で、常に柔軟な姿勢で挑戦を続けてきた石塚硝子。
社内にも、新しい風を吹き込むべく取り組みをおこなっています。

2023年6月、中期目標「ISHIZUKA GROUP 2030」の重点ポイントに据えている「ISHIZUKA GROUPを支えるヒトづくり」の達成のため、社長直轄部門として「未来挑戦部」を新設。
将来のISHIZUKA GROUPのリーダー育成に、目に見えるかたちで力を注いでいます。

若い力を活かして、これからまた、新たな製品のリリースや新しい取り組みで消費者を楽しませてくれるはずです。

未来挑戦部の研修の様子。
石塚硝子株式会社
1819年、石塚岩三郎氏が岐阜県可児市でガラス製造を開始。1888年に名古屋へ移転し、1961年に岩倉工場が稼働を開始する。数々のガラス製品を製造するほか、紙素材の容器、ペットボトル(プリフォーム)事業、また機能性マテリアルの研究・開発をおこなっている。
愛知県岩倉市川井町1880(本社)
0587-37-2111
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