四日市を食とともに味わう
四日市あすなろう鉄道の旅
March 07. 2023(Tue.)
「会いたい人には会えるうちに」というけれど、食べたいものだって、食べられるうちに食べておかないと。
旅の計画を立てる時、どうしても「食」のことを考える。現地でどんなお店に行こうか、何を食べようか。旅の満足度は食体験に比例すると言っても過言ではない。
今回の行き先は、三重県四日市市。市内を走る、四日市あすなろう鉄道に乗って、四日市を食で巡る旅に出た。
四日市あすなろう鉄道の路線図はこちら
https://yar.co.jp/route/
四日市と聞くと、東海道の宿場町だったり、石油化学系のコンビナートだったり、イオンの源流である岡田屋創業の地だったりと、大きな商工業都市のイメージだ。
どんな「食」があるのかはあまり知らなかった。
だからローカル線に乗って、まちを歩いてみようと思った。
旅のスタートは、あすなろう四日市駅から。この「四日市あすなろう鉄道」は、内部線(うつべせん)と八王子線の2路線を持つ。クリームとエメラルドグリーンの2色のボディがかわいい。
あすなろう鉄道の一番の特徴は、線路幅が762ミリメートルの狭さを持つ特殊狭軌であること。車窓からは、予想以上の近さで建物や植物が視界に入る。
民家スレスレの距離を走っていくと、急に視界が開けていった。冬の空から注ぐ日差しが暖かかった。
内部線の最終駅・内部(うつべ)駅に到着。ここまで来たら行きたい場所がある。
内部(うつべ)駅から歩くこと約10分。坂道を登っていくと、青い庇が特徴的なパン屋「Kasane Bakery」にたどり着いた。
愛知県蟹江町「ポンレヴェック」での修行を経たパン職人が作っている。
デニッシュ系、ハード系、おかずパンに菓子パン…。どれもおいしそうで選ぶのに悩んでしまう。
Kasane Bakery
https://kasane-bakery.com/
https://www.instagram.com/kasane_bakery/
帰りは小古曽駅から乗車。日永駅で乗り換えて八王子線に乗ってみることにする。
車内の天井にはイルミネーションの装飾が。日が暮れてライトアップする姿も良さそうだが、昼間に自然光が入ってしっかりと装飾が見えるのも悪くない。
乗り換え駅となる日永(ひなが)駅に到着したら、ホーム反対側には、すでに八王子線の列車が待っていた。
ちょっと急ぎ足で乗り換えて、八王子線に乗車。と言っても次の駅の西日野駅が終着駅なのでものの数分で八王子線の旅は終わってしまう。
西日野駅についた。まちを少し散策したらお腹が空いたので、さっき買ったパンを食べながら電車を待つ。
甘いものを食べたら、なんだか塩辛いものが食べたくなってきた。鉄道に乗って、あすなろう四日市駅に戻ることに。
あすなろう四日市駅に着いて、駅前のアーケードを散策。
四日市に来たら、食べたいと思っていたおにぎり屋「おにぎりの桃太郎」(諏訪店)を見つけた。パンを食べたばかりだけど、ここのおにぎりは食べたい。1つ買って目の前のベンチでいただいた。
おにぎりの桃太郎
https://onigiri-momotaro.jp/
アーケード街を歩いているうちに日がすっかり落ちてきた。寒くなったので、最後はコーヒー屋「BECK COFFEE LOUNGE」で旅を締めることにしよう。
店の方に好みの煎り具合や気分なんかも伝えて、オリジナルのブレンドコーヒーを淹れてもらった。深めだけれど、後味にキレがあって、心地よい気持ちになった。
BECK COFFEE LOUNGE
https://www.instagram.com/beck.coffee/
旅先で見つけた店、出会った味は、そのまちの空気を纏っている。だから旅の満足度は食体験に比例する。