気ままにカフェめぐり

年間300件以上のお店をめぐる編集者・かにぃさんが中部地域のカフェをご紹介

シドニーのカフェがお手本
極上の一杯と豊かな時間
Early Bird Cafe
(名古屋市)

April 26. 2024(Fri.)

豆にこだわり丁寧に淹れる
香り高いエスプレッソに感動

オーストラリア・シドニーには、独特のカフェ文化があるという。
早起きのオーストラリア人は、早朝から仕事に勤しんだり、ジョギングやサーフィンをしたり。そんな彼らのルーティンは、カフェでゆったりとエスプレッソやカフェラテを楽しむことだ。「日本の朝はせわしないという印象が強いのですが、こんな素敵な朝もある。こういう豊かな時間を過ごせる店にしたいと思いました」と話す店主が、その夢を描いて開いた「Early Bird Cafe」。
木目調でまとめられた空間にはスウィングジャズが流れ、大きな窓の向こうには緑豊かなテラス。まさに海外のカフェを彷彿とさせる雰囲気だ。

以前はそれほどコーヒーに興味がなかった店主が、コーヒーに目覚めるきっかけとなったのは留学先のシドニーで訪れた一軒のカフェ。「カフェラテを飲んで、そのおいしさとラテアートにはまりました」。すぐに現地のバリスタスクールを受講、そこでエスプレッソにも出会った。
日本ではストロングな苦味が特徴のイタリアンエスプレッソが主流だが、店主が選んだのは焙煎専門店「オールプレス・エスプレッソジャパン」の豆。品質管理が徹底されたスペシャリティコーヒーをムラなく焙煎する熱風式焙煎で中深煎りにした豆を仕入れ、酸化を防ぐために一回の抽出分ごとに容器に入れて管理する。

まずは、おすすめのショートブラックを注文。目が覚めるほど重厚感のあるコクと苦味、複雑なフレーバーの奥に感じるチョコレートのようなほのかな甘味。この贅沢な一杯とともに味わうのは、自家製のロースハムと、チーズをフレンチトーストで挟んだパニーニのモンテクリスト。フレンチトーストの優しい甘さとハムのほどよい塩味がよく合う。

次におすすめのカフェラテに、濃厚抹茶のブラウニーもオーダー。「ラテの作り方はいろいろありますが、私は一口目にきちんとエスプレッソの旨味が感じられるように、コーヒーの下にミルクを滑り込ませます」と器用にハートを描きながら話してくれる。
カフェラテはその言葉どおり、飲むとふわりと漂うエスプレッソの香りの後にマイルドなミルク感が広がる。愛らしい見た目にも、ホッと癒される一杯だ。ほろ苦く甘い、宇治抹茶を使ったブラウニーとの相性もいい。

コーヒーだけではなく、紅茶もハンドクラフトによる最高品質の茶葉を豊富にラインナップ。コーヒーが苦手、という人も安心。
ひとりでも、誰かと一緒でも心地よく過ごせるように、という店主の気遣いが隅々まで行き届いたカフェだ。

ハート模様が可愛いカフェラテと、ふわりと
抹茶の芳香が広がる濃厚宇治抹茶ブラウニー。
ショートブラックはブラジルを中心とする
ブレンドの豆を使用。モンテクリストのパンは、
表面はカリッと、中はふんわり柔らかい。
緑があしらわれた店内はリラックスできる
雰囲気。窓の外にはテラスが広がる。
みるみるうちにハート模様が出現。
飲むのが惜しいほど見事なラテアート。
カウンターも居心地抜群。椅子は
「長時間座っても疲れないものを」と店主が厳選。

店舗情報

Early Bird Cafe(アーリーバードカフェ)
木の温もりがある心地よい店内で、こだわりのエスプレッソとパニーニ、スイーツが楽しめる。店主が一人で営業しているため、時間には余裕を持って訪問するのがおすすめ。駐車場は4台。支払いはキャッシュレス決済のみ。

MAP

〒455-0883愛知県名古屋市港区知多1-106
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