年間300件以上のお店をめぐる編集者・かにぃさんが中部地域のカフェをご紹介
自然豊かな青蓮寺湖を一望する
木の温もりに包まれたカフェ
yuno cafe(三重県 名張市)
September 24. 2024(Tue.)
地元の主婦が手がける
体に優しいランチを堪能
紺碧の湖面が美しい三重県名張市の名所、青蓮寺湖(しょうれんじこ)。四季折々に自然の佳景を楽しませてくれるが、特に春の桜と秋の紅葉は見事。また湖の周辺はぶどう狩りが有名で、シーズンになると県内外から集う観光客で賑わいを見せる。
その青蓮寺湖を眼下に望む「yuno café(ユノカフェ)」は、自然素材を生かした建物を手がける名張市の工務店「yuno工房」が、キャンプ場の管理棟だった建物をリノベーションしてオープンしたカフェだ。「木の温もりを感じられるカフェ」をコンセプトに木目でまとめられた店内は、テーブル席のほか緑を望むカウンター席があり、居心地がいい空間。外には開放感あふれるウッドデッキもあり、湖からの涼風を感じながらティータイムを楽しむこともできる。
この店の特徴は、「お母さんが家族の栄養を考えるように、日々体にいい献立をつくっています」と話す店主をはじめ、スタッフの全員が現役の主婦であること。中には調理師や栄養士の資格を持つ人もいて、日々試行錯誤を繰り返しながら健康に気遣ったランチを考案している。
特に人気のごはんランチは、主菜が2種類の食べごたえの十分なプレートメニュー。この日の主菜のひとつは、塩麹に漬けて柔らかくした鶏もも肉を米粉の衣で揚げたとり天だ。ほのかな塩味をまとった鶏肉は噛むと肉汁がじんわりと染み出て、思わず箸が進むおいしさ。もうひとつは、梅の香り漂うだしを使った白身魚と揚げナスの煮浸し。さっぱりとした味わいで、こちらもご飯にぴったり。どれも手間ひまかけてつくられた家庭料理で、まさに主婦の愛情が感じられるものばかりだ。
こうしたランチ同様に、スイーツもすべてスタッフの自信作。世代を問わず評判を呼ぶのは、卵をたっぷりと使った「かためのプリンパフェ」だ 。まろやかなプリンとラム酒入りのほろ苦いカラメル、サクサクのパイとコクのあるアイスクリームが織りなす味わいはどこかノスタルジックで、これを楽しみに訪れる人がいるというのもうなずける。
また自家製シロップでつくるジュースもスペシャリテのひとつ。地元のいちごをふんだんに使用したいちごジュースは甘酸っぱく後味はすっきりとして、まるでいちごそのものを味わっているような贅沢なドリンクだ。テイクアウトもできるので、湖畔の散歩や観光のおともにもぜひ。
店舗情報
- yunocafe
- 青蓮寺湖の湖畔に佇む、木の温もりが包む居心地良いカフェ。座敷席や個室席も完備。子ども用のメニューもあるので、小さな子連れの方にも優しい。テラス席はペット可。