気ままにカフェめぐり

年間300件以上のお店をめぐる編集者・かにぃさんが中部地域のカフェをご紹介

こだわりの空間とスイーツに感嘆
まるで別世界のアンティークカフェ

cohak(三重県鈴鹿市)

April 23. 2026(Thu.)

体に優しい素材や旬の果物を使う
自家製ケーキと厳選コーヒーを楽しむ

鈴鹿ICからほど近く、のどかな田園風景を眺めながら車を走らせると、やがて昭和の面影を残したビルが見えてくる。ここがカフェかと思わず迷ってしまう飾り気のないビル。しかし扉を開けると、アンティークや雑貨に囲まれた別世界が広がる。味わい深い木目のテーブル、どこか懐かしいミシン台、壁際を飾る雑貨類。レトロなラジオやカメラがあるかと思えば、小さな飾り棚にはミニチュアが並ぶ。どれもこれも愛らしくて、思わず見入ってしまうものばかりだ。「テーブルやイスはアンティークです。雑貨は私がもともと持っているものや好きなものを集めました。棚やカウンターは自分でDIYして少しずつ店の形を整えていきました」と穏やかな笑顔で話す店主。聞けば、このビルはもともと商工会議所で、その後地域の人たちが集まるコミュニティカフェとして利用されたが、縁あってこの場所を引き継ぐことになったそう。「現在は、私が1階でカフェを、娘夫婦が2階でカフェレストランを営んでいます」。最初は以前のカフェと同様にモーニングを提供していたが、徐々にコーヒーとスイーツ、焼き菓子の店にスタイルを変えていった。

もともと手づくりすることが好きだった店主は、ケーキも独学でずっとつくり続けてきた。こだわりは「なるべく体に優しいものを使うこと」で、主に国産小麦やきび砂糖を使用する。この日頼んだのは、完熟イチゴを使ったショートケーキと、フルーツのミルクレープのプレート。イチゴは地元の農家から仕入れる朝採れのものを使用し、みずみずしく爽やかな甘酸っぱさが甘さ控えめのクリームやふんわりと焼き上げたスポンジともよく合う。イチゴのほかにキウイやバナナもたっぷりとはさんだミルクレープは、口の中でも層を織りなし、味わい豊か。イチゴを使うのは6月頃までだが、これからの季節は長野の農家から直接仕入れるぶどうや桃へと変わっていくというから何度訪れても楽しめる。

これら極上のスイーツに合わせるコーヒーは、「一つひとつが香りも味わいも個性豊かです」と店主が絶賛する三重県津市の「colorful coffee(カラフルコーヒー)」の豆を使用し、丁寧に淹れる。豆の芳香と優しい口当たり、すっきりとした後味がケーキと相性抜群だ。ほかにも岐阜県各務原市の「喫茶室山脈」の深煎りコーヒーも提供。しっかりとしたコクがあり、こちらもまたよく合う。最近ではこの味と雰囲気を求めて、県外から訪れる人も多いとか。「2階のレストランと両方楽しんでくださるお客さまが多いようです」と話す店主。そんな贅沢なハシゴができるなら、ぜひまた訪れてみたい。

元々は商工会議所だった建物で営むカフェ。
どこか昭和の面影を残す佇まい
左はレストラン、右はカフェとそれぞれに通じる
2つの扉。開けるまでのワクワク感がたまらない。
テーブルや椅子はどれも違うものだが、
アンティークな空間で一つにまとまる。
つい長居したくなる非日常的な店内。
店主が集めたアンティーク雑貨がズラリ。これらを
眺めるだけでもあっという間に時間が過ぎる。
断面が美しいミルクレープ(左)と
ショートケーキ(右)季節により
使われるフルーツが変わり、
違う味わいが楽しめる。

店舗情報

cohak(コハク)
1階はカフェ、2階はレストランと、2つの形態で営業する鈴鹿市のお店。定休日はそれぞれ違う。今回取材したのはカフェで、アンティークな空間で非日常が味わえる。季節のフルーツを使ったケーキが人気。

MAP

〒519-0323三重県鈴鹿市伊船町1002-6
電話番号:059-371-2817
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