
年間300件以上のお店をめぐる編集者・かにぃさんが中部地域のカフェをご紹介
大自然に包まれながら
焼き立てのピザを楽しむ
ピッツェリアと喫茶 樹らり(岐阜県中津川市)
October 29. 2026(Thu.)
味、彩り、満足感
どれも抜群のピザを堪能
岐阜県中津川市と下呂市を結ぶ国道257号線。その昔、飛騨と美濃の国境と呼ばれたこの道を山に向かって走ると、景色が一変し、鬱蒼とした森の中へと入っていく。この深い緑の中に佇む「樹らり」は、遠方からも訪れる人が多い人気の店だ。
まるで別荘のような雰囲気の建物には広々としたウッドデッキがあり、また店内にも大きな窓が設えられ、開放感たっぷり。「店内にいても外にいるような感覚で食事が楽しめるようにしてほしい、と設計士に頼みました」と話す店主。建物には地元の銘木、東濃ひのきがあしらわれ、どこか清々しい香りも感じられて居心地抜群だ。
もともと愛知県出身の店主が店を開いたのは2021年のこと。それまでは、10年にわたり東京のラーメン店で料理の腕を研鑽。さまざまな縁があってこの地にオープンしたという。「当時はコロナ禍だったこともあり、都心から自然が豊かなところへ行く人が多かったので、この場所に足を運んでくれる人もいるだろうと考えました」。なぜラーメン店にしなかったのか?と尋ねると、「自然豊かなこの場所で楽しんでもらうなら、やっぱりラーメンよりイタリアンのほうが似合うでしょう?」と笑顔で話す。
看板メニューのピザは文献をあたったり、何度も試作をしたりしながら独学で修得した。生地には本場イタリア・カプート社のピザ用小麦粉「サッコロッソ」を使用。これにイタリア産の塩を加えて練り上げ、2日間寝かせてゆっくり発酵させることで、粉の風味が際立つ。焼き窯は、間伐材の粉を固めた木質ペレットを燃料とする環境にやさしい「ペレット窯」。小さいながらも石窯と同じくらい火力が強く、約90秒で香ばしく、もちっとした食感に焼き上げる。
今回は「生ハムとサラダのトマトソース」をオーダー。濃厚なトマトソースの上に野菜と生ハムをたっぷりとのせたピザは、思わず声を上げたくなるほど彩りが華やかだ。トマトの酸味とみずみずしい野菜、ほどよい塩気の生ハムのバランスが絶妙で、満足感この上ない。
またこの店のパスタは、なんと中華麺を使用。「イタリアンチニーズ」と名付けられた独自のパスタ料理を提供している。
この日は、「キノコたっぷりポルチーニ」を注文。ソースに加える醤油ダレの中には、玉ねぎでつくったタレや背脂を忍ばせる。
「パスタに中華麺?!」と意外に思うが、もっちりした中太の麺にコクのあるまろやかなソースとポルチーニ茸の芳香がしっかりと絡み、これは間違いなくイタリアンのパスタ料理だ。人気メニューのカルボナーラには、背脂などを加えた塩ダレを使っているそう。こちらもぜひ味わってみたいひと品だ。
テラス席はペットもOK。愛犬と一緒に、森の風を感じながらのんびりと過ごすのもまた楽しい。
遠くから通うリピーターも多いという。
感じながらゆったりと過ごせる。


かのような開放感を感じられる。


手間暇かけてつくられた1枚は
サイズも大きく満足感この上ない。


店舗情報
- ピッツェリアと喫茶 樹らり
- 中津川市の加子母エリアにある森に囲まれたカフェ。自慢のピザやパスタがいただける人気店。ランチだけでなく、モーニングやディナーの営業も。営業日や時間はお店のInstagramを参照。





