月刊ワタナベマキ

毎月違った食材をテーマに人気料理家・ワタナベマキさん考案のレシピをご紹介

旨味が染みこんだ寒天の食感が楽しい
とり天の甘酢漬け

March 07. 2025(Fri.)

寒天の原料は、紅藻類(こうそうるい)というテングサなどの海藻です。この海藻を煮て冷やし固めたものがところてんで、ところてんの水分を抜いて乾燥させると寒天になります。
寒天は、食物繊維を多く含むため、おなかの調子を整える効能があります。また、水分をよく吸収して膨らむため、腹持ちが良いことでも知られています。
岐阜県の恵那市山岡町は細寒天の産地として知られ、冷たい風が吹く冬は、寒天を干す様子がテレビなどでも紹介されます。

寒天ととり天の甘酢漬け

「寒天」というと、ゼリーなどの冷たいメニューをイメージする人が多いでしょう。実は料理に使うと、寒天が食材の旨味を吸ったり、食感がアクセントになったりするので、ぜひお試しいただきたい材料です。
この「甘辛おかず」はごはんのお供にもお酒の肴としてもオススメの一品。鶏肉に衣をつけて表面をカリッと揚げ、寒天や野菜とともに甘酢だれに漬け込みます。鶏肉の旨味をたっぷり吸い込んだ寒天は絶品!
美味しく仕上げるポイントは、寒天を水で戻した後、ペーパーなどでしっかりと水分を絞るように吸い取ること。こうすることで、タレや旨味がギュッとしみ込んだ美味しい寒天が味わえますよ。

材料(4人分)

糸寒天
8g
鶏胸肉
約350g(およそ大1枚)
長ネギ
1本
赤パプリカ
1個
しょうが千切り
1片分
薄力粉
大さじ1と1/2
少々
揚げ油
適量

<調味料A>

米酢
100ml
みりん
50ml
砂糖
大さじ1
しょうゆ
大さじ2
小さじ1/4
80ml

<B>

薄力粉
大さじ2
大さじ2
  1. 糸寒天はさっと水で洗い、たっぷりの水に15分浸した後、水気をしっかりと絞る。
  2. 長ネギは約5cmの長さに切り、縦に2等分に切る。パプリカは縦で約3mmの薄切りにする。
  3. 鶏胸肉は約2cm厚さのそぎ切りにして塩をふる。
  4. 調味料A、2、しょうが千切りをフライパンに入れて中火にかける。煮立ったら火を止め、粗熱が取れたら1を加えてなじませる。
  5. フライパンか揚げ鍋に油を1.5cmほど入れて、170度に熱する。
  6. 3に薄力粉をまぶし、混ぜ合わせたBをつけて5に入れて揚げる。表面が軽く色づいたら油の温度を180度に上げて表面がカリッとするまで、2分ほど揚げる。
  7. 油を切って器に盛り、4をかける。
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