月刊ワタナベマキ

毎月違った食材をテーマに人気料理家・ワタナベマキさん考案のレシピをご紹介

〜実は、身近な薬膳〜
たった2つの野菜でつくる
シンプルで美味しいラタトゥイユ

June 06. 2025(Fri.)

2024年12月に国際中医薬膳師の有資格者となったワタナベさん。「季節ごとに旬の食材を食べることを提案し続けてきましたが、実は、まさにそれが薬膳の考え方だったことに改めて気づかされました」と語ります。
つまり「薬膳」とは、旬の食材を中心に、食材が持つとされている効能をバランスよく組み立てることであり、どのご家庭でも日常的に手に入る食材を使えば良いため、今日からでも取り入れることができるのです。
今回は3回にわたり蒸し暑い日本の夏を元気に、美味しく乗り切るための薬膳メニューをご紹介しましょう。

ナスとトマトの2色ラタトゥイユ

ラタトゥイユは、フランス南部プロヴァンス地方の郷土料理で、もともと余った野菜を使って煮込むメニューです。今回は、夏野菜の代表格・ナスとトマトの2種でつくってみました。
ナスは体を冷やす効果があると言われていて、むくみ予防にもなるそうです。トマトは胃を整え、食欲増進の効能があるとされています。たくさんの種類の野菜がなくても、この2種だけでラタトゥイユは成立するので、ぜひ挑戦してみてください。
温かいまま食べても、冷やしてパンに合わせても美味しいですよ。味の決め手は、ローズマリーの香りですが、乾燥バジルなどでも代用できます。

◎材料(4人分)

ナス
5本
トマト
2個
にんにく
1かけ
ローズマリー
2本
パセリ
少々
白ワイン
50ml
バルサミコ酢
大さじ1
オリーブオイル
大さじ2
小さじ1
粗挽き黒コショウ
少々

◎つくり方

  1. ナスは乱切りに、トマトは約2.5cm角に切る。
    ※ナスの上部はやわらかいので大きく、下の方は硬いので小さく切る。
  2. フライパンにオリーブオイルを入れて火にかけ、みじん切りにしたにんにくを加えて香りがたつまで炒める。そこにナスを加えてしんなりしたら、白ワイン、塩、バルサミコ酢、ローズマリーを入れて、弱めの中火で蓋をして約5分蒸し炒めする。
  3. 2にトマトを加え、角が軽くくずれて水分が出るくらいまで炒める。

    【Point】トマトの水分が出て、フライパンの底にたまるまで(ここが美味しくなるpoint!画像参照)炒める。
  4. 粗挽き黒コショウを全体にふって盛り付け、みじん切りにしたパセリを散らして、あればバゲットなどをのせる。
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