番外編
株式会社R-pro
代表取締役 岡本ナオトさん(2/2)
“明日が少し、優しい世界に
なるように。”

R-proのサービスは「ボウサイ」だけではなく、「デザイン」「マチヅクリ」「スポーツ」「クラウドファウンディング」といった領域まで広がっています。いずれの事業も、「社会をもっと良くしたい」という思いとその実現のために取り組んでいます。

そんな中、コロナ禍となり、自分たちになにかできることはないかと考えた岡本さん。喫茶店のコーヒーチケットの先買いプロジェクトを立ち上げます。
しかし、対象が喫茶店だけではなく飲食店全般に広げられないかと思いを巡らせる中で「BUY LOCAL」プロジェクトに出合います。もともと宮崎県からはじまった取り組みで、コロナ禍で困っている飲食店の食券を先買いするプロジェクト。名古屋にもぜひ取り入れようと、岡本さんはすぐに行動に移り「BUY LOCAL nagoya」をスタートさせます。

BUY LOCAL nagoya
https://buy-local.nagoya/

はじめは疑心暗鬼だった店舗もあったそうですが、知り合いの飲食店などとも相談しながら自身の思いとプロジェクトの仕組みを広め、最終的には91店舗が参加することになりました。
「自分が好きなお店の料理や商品を先買いしてお店を支える。お店側はもちろん助かるうえ、自分の店を好きでいてくれるお客さまがこんなにいるんだ！ということを知る機会につながります。お店からお礼の手紙をいただいたり、支援者からも役に立てる手段を提供してくれて良かったといった声が届きました」
この動きに地元・名古屋商工会議所から声がかかり、商工会議所会員向けの「BUY LOCAL」プロジェクトも始動。コロナが落ち着いた後も、自分が好きな店や商品を応援するという仕組みを活かしてまちに活気を生んでいます。

さらに岡本さんは、2021年9月より、一般社団法人シェアリングエコノミー協会の東海支部長に就任しました。「シェアリングエコノミー」とは、空間、移動、モノ、スキル、お金などを売買・貸し借り・共同所有するなどの経済・社会モデル（シェアリングエコノミー協会HPより）。同協会は、シェア事業が社会に浸透する中、法整備が追いついていない状況を改善すべく2016年に発足。今は「シェア」という概念が持続可能な共生社会の実現に欠かせないとして、普及や啓蒙をおこなっています。
2021年に東海支部が創設され、立ち上げとともに岡本さんが支部長に就任しました。名古屋でオンライン・オフラインのイベントをおこなったり、シェアリングエコノミーの取り組みに積極的な愛知県犬山市や三重県を表敬訪問するなどの活動をおこなっているそうです。
「公共の中にシェアサービスを取り入れることで、さまざまな社会課題へ良い影響を与える新しいコミュニティーが生まれると信じています」

シェアリングエコノミー協会
https://sharing-economy.jp/ja/

最後に、今後の目標について伺いました。
「コロナの期間、自社のオリジナルの活動で新たな動きがなかなかできずにいました。『ボウサイ』を含めたサービス・プロダクトの開発をおこない、私たちの会社のポリシーである“明日が少し、優しい世界になるように”を体現できるよう、より直接的に社会に貢献できる体制を作りたいと考えています」