
中部地域の注目パーソンにインタビュー!
恐れず飛び込むことが
好きをカタチにする秘訣
しずおかの海PR大使
三浦愛さん
(3/3)
December 05. 2025(Fri.)
日本一深い湾・駿河湾に面する歴史ある漁師町であり、漁業水揚げ額で全国トップクラスを誇る静岡県焼津市。昭和末期からは温泉地としても発展し、海の幸と温泉を楽しみたいと観光に訪れる人も多い。
しずおかの海PR大使などを務める、「釣りガール」・三浦愛(みうらあい)さんは、焼津市地域おこし協力隊の初代隊員として3年間、地元住民と協力して釣り体験教室を開催するなど、町おこしに取り組んできた。隊員活動を終えた現在も、培った経験や自分の好き・興味関心を軸に、地域の魅力を発信するため精力的に活動する。そんな三浦さんに現在までの道のりや経験してきたことなどを伺った。
第3回は、焼津市地域おこし協力隊終了後から現在、そしてこれから挑戦したいことについて語っていただいた。
撮影協力/焼津PORTERS
https://yaizuporters.jp/
ー前回までの記事はこちら
大好きな「生き物」を軸に学び、楽しんできた日々 焼津市地域プロジェクトマネージャー 三浦愛さん(1/3)
焼津と出会い これまでの経験が点から線に 焼津市地域プロジェクトマネージャー 三浦愛さん(2/3)


焼津のためなら
どんなときでも一肌脱ぐ!
―地域おこし協力隊の任期を終えてからの活動についてお聞かせください。
最終年度に入ってから、かつて勤めていた釣具店の社長が「うちがスポンサーになるから、地域活性の活動を続けてほしい」とおっしゃってくださいました。社長の後押しもあって、活動期間終了後は「CLARI MARE(クラリマーレ)」という屋号を掲げて独立し、引き続き釣り体験教室やイベントを企画・運営、メディア出演などに応じています。独立してから増えたことのひとつが、講演活動です。地域おこし協力隊の認知度も上がっていたので、話を聞いてみたいと依頼をいただく機会が増えました。難しい話は一切せず、「趣味を生かして地域活性に携わってきた」という話しぶりがウケたのか、いろいろなところからお声がかかっています。
そうそう、2021年頃は、県外から来る人にもおすすめする「エキチカ温泉 くろしお」の広告モデルもやっていました。ちょうど焼津の温泉の湧出が止まり、新たな井戸を掘削することになって、当時の観光課の部長に「一肌脱いで」と言われて。私、自分のことを「焼津のフリー素材」って言っているんです(笑)。焼津のためならいつでも一肌脱ぐつもりでいますし、基本的にノーは言いません。そういった姿勢だったからか、焼津に仲間がいっぱい増えたのだと思います。
―焼津市以外での活動も増えたとか。
そうですね。地域活性に課題を抱える地域に出向いて、アドバイザーとしても活動しています。最近では、海や漁師町の地域資源の価値や魅力を活用する事業を「海業(うみぎょう)」と呼ぶようになりました。私がやってきたような地域を盛り上げる取り組みも、海業のひとつといえると思います。他にも、静岡の海に関わる立場を活かし出版社のアドバイザーもしています。


「焼津PORTERS」。現在は自身のイベント会場としても活用。


釣って、調理し、食べる。
魚の魅力を丸ごと伝えていく
―2025年には、2冊目となる著書も発売されましたね。
1冊目の『しずおか釣り旅のススメ』(静岡新聞社)は静岡県内の人気釣りスポットや釣り方だけでなく、静岡旅のお供になるような本を目指しました。今回出した『サッと作れて本格派! 鮮魚料理のすすめ とれたて魚で簡単ごちそうレシピ』(つり人社)はタイトルのとおり、釣った魚を美味しく味わうためのレシピ集となっています。料理を学んだ経験も生かして、釣った後の魚を調理すること、食べることの楽しさも紹介したいと思いました。内容をまとめるにあたって、学生時代に得た知識や経験が役立ちましたね。例えば、魚のさばき方。実は私、魚のさばき方は、学生時代に学んだ解剖学の知識をヒントにして習得していったんです。骨格や神経がどう成り立っているのか、魚の体の構造を理解すれば、どう包丁を入れたら良いかもわかりやすいですから。書籍でも、こういった知識を盛り込んでいます。これまで学んできたこと、経験してきたことが、巡り巡って今に生きているなぁと感じますね。
―これからどんなことに挑戦してみたいとお考えですか?
すでに取り組み始めていることですが、子どもや若い人たちに魚のさばき方を教えていきたいですね。魚離れ、魚嫌いの背景に「さばき方がわからない」との理由があるみたいなんです。それなら実践することで、魚に対する抵抗感をちょっとでも取り払えるかもしれない。先日も浜松の専門学校で、保育士志望の学生さんにアジのさばき方をレクチャーしてきました。




思うままに動き続けていると
自分の「好き」はつながっていく
―お話を伺って、三浦さんはどんなときも好きなことをいろいろな形で実現してきた人だと感じました。その秘訣は何だと思いますか?
「やってみたいと思ったらまずは飛び込む」でしょうか。新しいことへの挑戦は不安が付き物ですが、飛び込めばどうにかなることって意外と多いと思うんです。えい!と思い切って挑戦して得た経験が、自信につながっていくのだと思います。
ただ、年齢を重ねると知識量や経験値が上がる分、先々の見通しが立ってしまい、行動に思い切りがなくなってしまいがちです。私自身も、前より余計なことを考えてしまっているなぁと感じる瞬間が増えた実感がありますから。
興味が向いたら考えるよりまず行動する。そのために私がよくやっているのが、資格取得の勉強をすることです。興味のあることの勉強なら楽しいですし、資格が取れれば自信にもつながるだろうと。最近は、インテリアコーディネーターの試験勉強をしています。これが結構面白いんですよね。
―もしかしたら将来は、釣りとはまた違うフィールドで活躍されているかもしれませんね。
そうかもしれません。どんなことも自分の好きなことを知り、学んでいく繰り返しを通して、最初はばらばらだった点と点が線でつながって、形として現れるのだと思います。
プロフィール
- CLARI MARE(クラリマーレ) 代表AC
- 三浦愛(みうらあい)
- 浜松市在住。大学・大学院で海洋生物について学んだ後、釣具販売店勤務、イタリアへの料理留学を経て焼津市地域おこし協力隊の初代隊員に就任。現在は培った経験を生かし、講演・イベント活動や釣り教室の企画・運営などに携わる。また多くの資格を取得しており、小型船舶免許や潜水士といった海に関わるものだけでなく、調理師免許、国内旅行業務取扱管理者など地域観光に関わるものまで多様。近著に『サッと作れて本格派! 鮮魚料理のすすめ とれたて魚で簡単ごちそうレシピ』(つり人社)がある。
- https://clarimare.com/
- https://www.instagram.com/ai_miumiura/




