
中部地域の注目パーソンにインタビュー!
お菓子を通じて笑顔を届ける
「幸せ」につながる未来へ
菓子屋shirushi 代表
黒部 恵さん
(3/3)
April 08. 2026(Wed.)
愛知県犬山市にある「菓子屋shirushi」。代表・オーナーパティシエの黒部 恵さんがこの店をオープンしたのは2020年のこと。看板商品のレモンケーキをはじめとする焼き菓子が店頭を彩り、芳ばしい香りに満たされている。地元の食材を積極的に使うだけでなく、日本の季節の繊細な移り変わりをお菓子に表現しており、地元のみならず遠方からも多くの人が足を運ぶ人気店だ。
好きなことにとことん取り組んできた黒部さんに、これまでの歩みや、人の心を動かすお菓子づくりについてお話を伺った。
第3回目は、店が順調に展開していく中で黒部さんに起こった出来事、そして未来に向けての活動について語っていただいた。
ー前回までの記事はこちら
バレーボールとお菓子「好き」に夢中な人生 菓子屋shirushi 代表 黒部 恵さん(1/3)
甘い香りとお菓子と本“出会い”が生まれる場所 菓子屋shirushi 代表 黒部 恵さん(2/3)


闘病を経験し
考えたこと
―開店5年目にして、ご病気になられたと聞きました。
2025年に、がんが見つかりました。バレーボールで鍛えていたので体力には自信がありましたし、毎日忙しく働くことが楽しかったので、衝撃でした。治療に専念して、現在は仕事に復帰できていますが、病気をきっかけに生活のこと、体のこと、食事のことをもっときちんと見ていこうと思いました。
―お菓子づくりにも変化はありましたか?
治療が終わり、お医者さまからは何を食べてもいいと言われましたが、やはり口に入れるものは一層気をつけるようになりましたし、お菓子づくりの材料についても改めて考えるようになりました。そして、身体のことを気にされている方にも寄り添えるお菓子の選択肢を作っていきたいと思うようになりました。


―そのお菓子について、ぜひお聞かせください。
低GI値(※)の材料でつくるお菓子です。小麦粉ではなく全粒粉、乳製品ではなく豆乳、上白糖ではなくオリゴ糖やココナッツシュガーというように、GI値が低い食材を使って美味しいお菓子をつくります。2026年秋には始動する予定です。
※GI値:食品が食後の血糖値を上昇させるスピードの数値で、GI値が低い(血糖値の上昇がゆるやか)ほど血糖値が安定しやすい。


立ち止まったからこそ
見えてきた未来
―これまでの経験を通して、黒部さんが今後も大切にしていきたいことをお聞かせください。
バレーボールを続けてきたことで、何度も自分を奮い立たせてきました。お菓子を生業にしたことで、多くの出会いがあり、“お菓子を通して笑顔を届けること”の喜びも感じてきました。そして病気を経験したことで自分自身を見つめ直すきっかけにもなりました。もちろん、今までのようにいかないこともありますし、大好きなバレーボールはできなくなりましたが、感謝の気持ちを忘れず、一日一日を大切に過ごしていきたいと思うようになりました。やりたいと思ったことは、後悔のないように挑戦してみたいと思っています。


子どもたちを支援する活動もしたい」と黒部さん。
プロフィール
- 菓子屋shirushi オーナーパティシエ
- 黒部 恵(くろべ けい)
- 岐阜県下呂市出身。製菓学校を卒業後、名古屋市内の洋菓子店2店で修業を重ね、愛知県江南市のカフェでパティシエとして活躍。2020年秋、愛知県犬山市で「菓子屋shirushi」を開業。翌年にはshirushiの2Fに「本屋tsuide」をオープンさせた。2026年秋には、新ブランドをスタートさせる予定。


- 菓子屋shirushi
- 朝の開店を目指して訪れる熱心なお客さまがいるほど、大人気の菓子店。焼き菓子を中心に、季節感あふれる中部の地元食材を使った菓子がずらりと並ぶ。2階では、食をテーマにした本屋・カフェスペースの「本屋tsuide」があり、菓子とコーヒーを楽しむことができる。店名は、「ほんのしるし」「感謝のしるし」「季節のしるし」の願いが込められている。
Instagram
https://www.instagram.com/kashiya_shirushi/





