中部和菓子図鑑

高島屋の和菓子バイヤーが中部地域注目の和菓子をご紹介

「くうや茶屋餅」
鈴木観助本舗・三重県伊勢市

April 21. 2026(Tue.)

米のつぶつぶ感と
上品なこしあんがマッチ!

「空也餅」は、一般的に、もち米を蒸して半つきにし、つぶしあんを包んだ和菓子のこと。三重県伊勢市の鈴木観助本舗の「くうや茶屋餅」は、もち米を蒸してから半つきにするところまでは同じですが、そこに砂糖をすこし加え、こしあんを包みます。伊勢市では、小中学校の卒業式やお祝い事、厄年の厄払いなどに餅を配る習慣があり、「くうや茶屋餅」はそんなシーンによく使われてきたのだそうです。

鈴木観助本舗の創業は明治時代後期。東京で修業した初代が伊勢市に戻り、和菓子店を開店しました。創業期に現在の「くうや茶屋餅」の原型となる菓子はありましたが、昭和初期の頃に2代目がアレンジを加え、祝い菓子として販売しはじめました。
「その頃は、まだ名前はさほど知れ渡っておらず、お米のつぶつぶのお菓子ください、と言われていたと聞いています」と話すのは、現店主の鈴木一規さん。ひと口いただいてみると、確かにお米のつぶつぶ感が印象的で、さらっとした上品なこしあんとのコンビネーションがとても印象に残ります。

かつて販売していた「くうや茶屋餅」は、現在に比べかなり大きかったそう。今は1つの重さが55gですが、当時は115gとおよそ2倍のサイズ。1990年に鈴木一規さんが継いでから、今のサイズをつくるようになって食べやすくなり、さらに人気が高まったといいます。

もち米を蒸しあげたら、半つきにして
砂糖を混ぜ、冷ましておく。
もち米でこしあんをさっとくるんで、
55gになるように計量する。
手のひらの上で回すようにしてふっくらと
仕上げる。決して握っていない。
左が今の標準の大きさで、右が115gのサイズ。
ビッグサイズは予約のみ受け付けてくれる。

店舗情報

くうや茶屋餅 鈴木観助本舗
伊勢市・二見浦、夫婦岩のほど近く店を構える老舗和菓子店。店頭には、名物の「くうや茶屋餅」のほか、季節限定の菓子、ふっくらもっちりのおこわなどが並ぶ。参拝や海辺散策の途中に立ち寄りたくなる1軒。

MAP

〒519-0609三重県伊勢市二見町茶屋537-18
電話番号:0596-43-1112
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