中部和菓子図鑑

高島屋の和菓子バイヤーが中部地域注目の和菓子をご紹介

「干し無花果のどらエピス」
(ほしいちじくのどらえぴす)
藤屋窓月堂(ふじやそうげつどう)
・三重県伊勢市

August 14. 2024(Wed.)

スパイス香る
新感覚のどら焼き

伊勢神宮内宮からすぐのおはらい町に軒を構える老舗和菓子店「藤屋窓月堂」。
2020年に、同店から新商品ブランドが発表され話題となりました。その名も「月と犬」。
藤屋窓月堂の若き代表である吉尾雄介社長と、フレンチレストラン「銀次郎」の出口直希シェフとの共同開発により、“フランスの片田舎で続く老舗和菓子屋”という架空店舗をブランドイメージとして立ち上げたのです。

今回ご紹介するのは、「月と犬」の商品のひとつである「干し無花果のどらエピス」。どらエピスとは、どら焼きのどらと、フランス語でスパイスを意味するエピスを組み合わせた造語です。
沖縄・波照間の黒糖とスパイスが効いた生地に、粒あんとドライいちじくのコンポートを挟み込んだ和菓子は、袋を開けた瞬間に、シナモンやカルダモンなどのスパイスの香りがふわっと広がります。どら焼きの生地に5種類のスパイスが使われており、和菓子なのにどこか別の国のお菓子のようにも感じる、不思議な味わいです。

「もともと藤屋窓月堂には、『守武の松(もりたけのまつ)』というどら焼きがありました。それを出口シェフのところに持ち込んで相談したら、僕らでは想像できないようなスパイスを使ったアレンジの提案をたくさんいただいて、お互いに試行錯誤しながら創りあげていきました」と当時のことを吉尾さんが話してくれました。

半分に割ると、大きな干しいちじくが
ゴロンと現れる。
三日月とフレンチブルドッグの
シルエットが入ったパッケージも人気。
ふわっと香るスパイスの香りも魅力。
おやつに、お土産に重宝する菓子。

店舗情報

藤屋窓月堂(ふじやそうげつどう)
切妻造と石畳という趣ある町並みに、土産店や飲食店などが軒を連ねるおはらい町。その中ほどにのれんを掲げる和菓子店。店名の由来は、創業者の苗字の藤波から一字とって藤屋。俳人でもあった3代当主の俳号・窓月をそこに付け加えたものである。

MAP

〒516-0025三重県伊勢市宇治中之切町46-1
電話番号:0596-22-2418
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