中部和菓子図鑑

高島屋の和菓子バイヤーが中部地域注目の和菓子をご紹介

善光寺の近くで受け継がれる
菓子づくりの技と心
御菓子司 喜世栄・長野県長野市

February 14. 2024(Wed.)

長野・善光寺の近くに
銘菓あり
老舗和菓子店の技術を
次代へ

喜世栄の創業は1935年。初代は東京の和菓子店で修行をして、郷土である長野市に戻り、長野市の繁華街に店を構えました。その後、善光寺の山門のすぐ脇の道に場所を移し、現在に至ります。
3代目夫婦と4代目夫婦の4人で、和菓子づくりから販売までを営んでいます。「石ごろも」のような代々受け継いできた銘菓を次の世代へとしっかりバトンタッチしています。さらに、新しい素材やエッセンスを取り入れた新商品に挑戦したり、信州らしく“おやき”もつくったりと、忙しい毎日。店の奥にある厨房には、それらの材料や道具が山のように積んであり、菓子づくりのスケジュールが壁に掛けられています。
ムードメーカーは4代目夫婦。製菓学校の同級生同士で結婚されたとのことです。
「和菓子屋を継ぐことはごく自然で当たり前な感じでした。親父からは特に何も言われなかったのですが、祖父が私をうまく誘導したのだと思います(笑)」と4代目の太田雅士さん。
2代目、3代目から4代目へと、伝統の技とお菓子をつくる心が伝わっていると感じられる風景がそこにありました。

右から3代目の太田潤一さん、4代目の雅士さん、
若奥様の杏さん。潤一さんの奥様はこの日は
残念ながらお休みの日でした。
「石ごろも」は個包装で日持ちもするため、
大きな箱で購入される方も多いのだとか。
和菓子と並んで人気なのが、おやき。
信州の和菓子屋さんらしい風景です。
伝統の和菓子から、イマドキな
和菓子まで、商品の幅は広い。

【店舗おすすめ】
「そばまんじゅう」

生地に蕎麦粉を入れて蒸した信州ならではのまんじゅうが、この店定番の人気商品。
こちらも石ごろもと同様に、薄皮の生地とこしあんのバランスが絶妙。食べた後がとても軽やかなのが印象的です。
口元で蕎麦の風味がふわっと香り、ひと口食べると、しっとりしたこしあんの味わいが追いかけてきます。
定番人気になるのも頷ける薄皮のそばまんじゅうは、どこか懐かしく、素朴でやさしい味わい。長野の家庭では、常備おやつとなっているのでしょう。善光寺詣のお土産としてもぴったりです。

小腹が空いた時などにちょうど良いサイズ感。
5日間日持ちするので取り寄せも可能。

店舗情報

御菓子司 喜世栄(きよえ)
善光寺の参道を進み、山門の手前で左側の細い路地に入ると看板が目に入る。和菓子をつくり続けて80有余年、地元のお客さまから善光寺参拝の観光客まで、多くのファンを持つ。昔ながらの和菓子である石ごろもをはじめ、お茶席の生菓子、長野らしくおやきも常備。日々のおやつから特別な日のおもたせまで、幅広いラインナップが人気の秘訣。

MAP

〒380-0861長野県長野市横沢町653
電話番号:026-232-7396
上部へ戻る