
高島屋の和菓子バイヤーが中部地域注目の和菓子をご紹介
清水に灯った和菓子の光を
4代にわたり受け継ぐ
庵昇堂・静岡市
December 17. 2025(Wed.)
地域の変遷を見つめてきた
4代続く和菓子店
庵昇堂の創業は1931年(昭和6年)。静岡市内の和菓子店で修行を積んだ初代が、現在の場所(旧清水市)で開店させました。
この辺りには農家が建ち並んでいましたが、庵昇堂が開店してからほどなくすると、魚屋や味噌屋、八百屋に電気店などが次々にできていったといいます。しかし平成になると多くの店が商売をやめていったそう。そのような中、庵昇堂のお客さまからは「絶対にやめないで」とあたたかい声をいただいたのだとか。小学校がすぐ近くにあり、店舗前が通学路になっていることから、子どもたち向けの駄菓子も扱うようになります。
現在の店主は3代目の望月宣利(のぶとし)さん。妻と両親(2代目)とともに店の看板を守り続けています。そして望月さんの息子・亮祐さんが4代目としてお店を継ぐことになりました。
和菓子・洋菓子のジャンルを超えて、父と息子が一緒に厨房で菓子づくりをしています。清水で生まれた庵昇堂は、次の世代へとバトンを渡していきます。


(きよ)さん、3代目・宣利(のぶとし)さんと
若女将・まゆみさん、4代目の亮佑(りょうすけ)さん。


するお菓子。清水地域独特の風習なのだとか。


人気の高い商品がいくつも!
【店舗おすすめ】「栗むし羊かん 三池の小路(みいけのこみち)」
竹皮にあんをくるんで蒸す羊羹。東海道の宿場町が数多くある静岡県では、土産品としてよく見られる和菓子です。
庵昇堂では、年末年始になると、栗が入ったものをはじめ、くるみや煎茶の羊羹などが店頭に並びます。あんと栗をしっかりと手でこねてから、竹皮にくるむのですが、あんがやわらかくキメ細かいことから、蒸し上げた羊羹の口当たりはとてもやさしく、奥深い味わいになっています。
日持ちする和菓子なので、お手土産や差し入れにぴったり。
ちなみに「三池の小路」という商品名は、庵昇堂の近くにある三池平古墳(前方後円墳)の風景をイメージして名付けられたものだそうです。






店舗情報


- お菓子処 庵昇堂(あんしょうどう)
- 市街地を抜けて、みかん畑ののどかな風景を過ぎた街道沿いにある店。すぐ近くには小学校があり、子どもたちの通学路になっている。幅広い層のお客さまが代わる代わるやってきては、ちいちい餅や季節のお菓子を買い求めていく、地域に愛される和菓子屋だ。
MAP
〒424-0114静岡県静岡市清水区庵原町1781
電話番号:054-366-7109








