おとなの相談室

知っているようで知らなかった悩みに、専門家がお答えします

朝起きるのが楽しくなる!?
気持ちが上向く朝ごはんづくり (1時間目)

June 12. 2025(Thu.)

バタバタと始まる朝は、身支度や家事など、やることがたくさん…そのため、「朝の食事は簡単に済ませている」「ゆっくり朝食をつくる時間がない」「朝食を食べる余裕がない、抜いている」という人も多いのではないでしょうか?朝食の時間をしっかりとつくり、朝から栄養を摂ることは、健康面・メンタル面でも良いことづくし。「そんなことはわかってはいるけれどなかなかできない」とお悩みの方のために、憂鬱な朝こそ実践してほしい気持ちが上向く朝ごはんづくりのはじめの一歩をご提案します。

たぐちごはん
田口健太・有衣子
料理教室・お弁当および調味料販売などを軸に、食を通じて季節を楽しむコトを提案する「たぐちごはん」を名古屋市内にて主宰。美術教師だった健太さんとアパレルの仕事をしていた有衣子さんの共通の趣味が、友人たちと一緒に食事をつくって食べて楽しい時間を過ごすこと。自宅で自然発生的にスタートした食事づくりを、2020年に「たぐちごはん」として正式に独立・開業。以来、日替わりで提供するお弁当や参加者目線の料理教室が好評となり、料理教室は月間で250人ほどが受講する人気となっている。
https://taguchigohan.com
https://www.instagram.com/taguchi_gohan/

1時間目

ひと手間かけて
気分があがる朝ごはんを

朝ごはん、ちゃんと食べていますか?

朝にしっかりと栄養を摂取すると脳のエネルギー源となり、仕事や勉強、運動などに集中することができると言われています。充実した1日のためには、朝ごはんを食べることがとても大切。

「独身の頃から、朝ごはんは必ず食べていました。朝きちんと食べることで、1日を頑張ることができると思っていましたから。今でもその習慣は変わらず、2人で食べて、1日をスタートさせています」(健太さん)

田口家の朝ごはんは?

早朝からお弁当の仕込みをする田口夫妻は、仕込みが一段落してからゆっくりと食事の時間に入るのだそうです。

「我が家では、朝ごはんの時に会話が活発になります。仕事の打ち合わせも兼ねていますが、朝の会話で、お互いの体調のことや考えていることなどを共有することができます。体の栄養という意味だけではなく、家族を理解することにつながる時間だと思います」(有衣子さん)

「ご家庭によって生活スタイルは違うと思いますが、もし仕事が遅くなったり、子どもに塾や習い事があったりして、夜ごはんに家族全員が揃うということが難しいのなら、朝ごはんにみんなで食卓を囲むということを考えてみてもいいかもしれませんね」(健太さん)

朝ごはんを、体と心の両方に栄養を与える時間と捉えて、そのあり方を考えていきましょう。

あえて「手間をかける」朝食
はじめの一歩とは?

朝食をしっかり摂るためには、楽しく充実した食事の時間にしたいですよね。
そこで、あえて少し手間をかけて、食べるのにワクワクするような朝食で、気分もお腹も満たしてみてはいかがでしょうか。きっと朝起きるのが楽しみになりますよ。

「朝ごはんに凝ってみよう!手づくりしよう!と思っても、無理をして辛くなっては本末転倒です。とにかく無理をしないこと、続けられそうなことから始めることが大切。何か1品を手づくりすることからスタートしてみましょう。たとえば、パンやジャムは市販品を使い、スープだけ手づくりする。あるいは、スープをつくることにハードルが高い場合は、食後のコーヒーを豆からひいてドリップしてみる。そんな小さな一歩から始めてみたら、手づくりをしたものの美味しさを実感できるのではないでしょうか」(健太さん)

「オーブンから出てきたばかりのアツアツのパン、香り高い焼きたての魚、ひきたてをドリップしたコーヒー。出来立てに勝る美味しさはありません。さらに季節の野菜や果物を食べることの喜びが加わったら、朝ごはんづくりがだんだんと楽しくなってくるはずですよ!」(有衣子さん)

次回更新日は2025年6月19日(木)です。

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