
知っているようで知らなかった悩みに、専門家がお答えします
老舗銭湯「人蔘湯」店長が教える
銭湯の楽しみ方・基本ルール
(2時間目)
January 27. 2026(Tue.)
1時間目では、愛知県豊橋市の銭湯「人蔘湯(にんじんゆ)」の店長・奥村明加さんから「銭湯」のいろはや魅力を教えてもらいました。
2時間目では、日頃銭湯を利用しないビギナーに向けて、銭湯を楽しむコツや最低限覚えておきたいマナーについて教えていただきます。
ー1時間目の記事はこちら
銭湯ってどんな場所?知っておきたい基本と魅力(1時間目)


- 人蔘湯 店長
- 奥村明加(はるか)
- 愛知県豊橋市出身。後継者不在となった銭湯を事業として継業する集団「ゆとなみ社」の一員。北海道の牧場で働く夢を叶えるべく一度は豊橋を離れるものの、アルバイト店員として親しんだ豊橋の老舗銭湯「人蔘湯」を守りたいという想いのもと帰郷。2022年に2代目店長に就任し、元オーナーである女将と二人三脚で営みを続けている。
- https://yutonamisha.com/
- https://www.instagram.com/ninjinyu2021
自前で持っていると便利な
銭湯グッズはこちら


銭湯の魅力を体感するには、なにはともあれ身近な銭湯を訪れてみるのが一番。でも、「何を持っていったらいいの?」と、最初は迷うかもしれませんね。
まず、タオルは必須。シャンプーやボディーソープなどは施設によって備え付けられているかどうかが異なるため、小分けにしたものを用意するといいでしょう。これらのグッズやアメニティは販売されていることが多いので、身軽に手ぶらで、散歩がてら出かけるのもおすすめです。
ちなみに、「人蔘湯」をはじめ「ゆとなみ社」が営む銭湯には、より気軽に銭湯に立ち寄ることができるようにシャンプーやボディーソープは備え付けられています。
そのほか、ドライヤー利用の有料・無料など各銭湯によってサービスに若干の差があるので、確認してから出かけるようにしましょう。
持ち物に関してアドバイスを差し上げるならば、私はタオルよりも手ぬぐい派。薄いので濡れてもぎゅっと絞ればすぐに乾くんですよ。旅先だと使ったあともリュックに入れておけば、自然に乾いていくので銭湯巡りと相性がいいです。
人蔘湯のロビーにはオリジナルのタオルや手ぬぐい、荷物をまとめるのに便利な巾着袋など、さまざまなお風呂グッズを販売しています。お気に入りのグッズを身につければ、自ずと銭湯を訪れる頻度が高くなりますよ。
これだけは心に留めたい
銭湯のマナーと心配り




銭湯には長い歴史の中で常連さんによって培われてきた「独自のルール」が存在することも。それが銭湯の敷居を高く感じさせる要因のひとつかもしれませんが、安心してください。「わからなかったら聞けばいい」が私の考え方です。基本のマナーを守り、不明点をきちんとクリアすれば、初めて訪れる銭湯でも心地よく過ごせるはずです。
マナーと言っても、「銭湯はみんなで使うものなので、みんなが気持ちよく使えるように最低限のことは守ってね」といった単純なこと。例えば、入浴後に体をしっかり拭かず、脱衣所を濡らしてしまうお客さまがいらっしゃったとします。自宅だったら自分で床を拭くことになるので、そんなことはしないですよね?
全浴連(※)のアンケートで回答の多い迷惑な行為としては、「体を洗わずに浴槽に入る」「グループで騒ぐ、大声で会話する」「髪を浴槽に浸ける」などが挙げられていますが、どれも当たり前に守れる程度のマナーのように感じます。
もうひとつ、驚くべきは、スチームサウナのなかでスマートフォンを操作するお客さんがいたという話。当然ルール違反ですし、盗撮の疑いを掛けられるリスクもあるので、スマートフォンの使用は絶対にやめましょう。何より「デジタルデトックスができる」というのが銭湯の良さのひとつですので、その時ばかりはスマートフォンを手放してリラックスしていただきたいですね。
「会話」に関しては意見が分かれることも多いですが、銭湯はコミュニティの場でもありますので、大声を出さず、話の内容に配慮いただければ問題ないと私は考えています。ただし、「サウナ室では会話厳禁」など、各銭湯によってルールやスタンスは多少違ってきます。
迷ったら「常連さんや店主に聞けばいい」と思います。銭湯のお客さまや店主の方は「教えたがり」が多いので(笑)、大抵の場合は優しく教えてくれるはず。
(※ 全国公衆浴場業生活衛生同業組合連合会)
まちの銭湯は
湯上がりが楽しい!




風呂上がりに飲む牛乳を、格別においしいと感じた経験はありませんか?「銭湯の醍醐味は湯上がりにある」と言っても過言ではありません。
銭湯にある飲料は、地域色が出ることが多いのでぜひ注目してみてください。人蔘湯では、豊橋市民にはおなじみの「中央牛乳」を販売していて、湯上がりの定番になっています。そのほか、スタッフが自分たちで企画したオリジナルのサイダーなどもありますよ。
風呂上りは水分補給が大切です。牛乳やサイダーを片手にロビーの椅子に腰掛けて、番台に座るスタッフと何気ない会話を楽しんでみてください。




