おとなの相談室

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できたてのアツアツフォカッチャに感動!
休日に楽しむブランチレシピ(3時間目)

June 26. 2025(Thu.)

1時間目では朝ごはんの大切さを、2時間目では発酵食品を使った朝ごはんについて、教えていただきました。最終回の3時間目では、ゆっくりできる休日にフォカッチャづくりに挑戦するブランチメニューを紹介します。

ー1時間目の記事はこちら
朝起きるのが楽しくなる!?気持ちが上向く朝ごはんづくり(1時間目)
ー2時間目の記事はこちら
発酵食品でカラダ整う和食朝ごはん(2時間目)

たぐちごはん
田口健太・有衣子
料理教室・お弁当および調味料販売などを軸に、食を通じて季節を楽しむコトを提案する「たぐちごはん」を名古屋市内にて主宰。美術教師だった健太さんとアパレルの仕事をしていた有衣子さんの共通の趣味が、友人たちと一緒に食事をつくって食べて楽しい時間を過ごすこと。自宅で自然発生的にスタートした食事づくりを、2020年に「たぐちごはん」として正式に独立・開業。以来、日替わりで提供するお弁当や参加者目線の料理教室が好評となり、料理教室は月間で250人ほどが受講する人気となっている。
https://taguchigohan.com
https://www.instagram.com/taguchi_gohan/

3時間目

休日に、つくることを
楽しむブランチ

ゆっくりできる休日にチャレンジ!

ゆっくりできる休日には、家族や友人と一緒に、つくることから楽しむブランチに挑戦してみませんか?

今回紹介するフォカッチャは、高加水(*)でつくるモチモチした食感と豊かな風味が特徴です。一次発酵と二次発酵があり、仕込みはじめてから焼き上がるまでに約1.5時間かかるので、そのプロセスも楽しんでしまいましょう。

そして、フォカッチャを焼くオーブンで一緒にスパニッシュオムレツも焼き、一度にアツアツが出来上がる段取りの欲張りセットなメニューです。

*高加水(こうかすい):水分を多く含むこと

「フォカッチャ」



「高加水のフォカッチャは、ゴムベラを使ってこねられるので、初めてパンづくりに挑戦する人には向いていると思います。生地に指で穴を開ける工程もあるので、お子さんやお友達と一緒につくるのも楽しいはず。大きなフォカッチャを切り分けて食べるため、一個ずつの成形がないのも、気が楽ですね」(健太さん)

「フォカッチャ」
 強力粉 150g
 ぬるま湯   135cc
 砂糖  15g(大さじ1)
 塩    2.5g(小さじ1/2)
 ドライイースト1.5g
 オリーブオイル 大さじ1/2
 成形時のオリーブオイル 適量

1.ドライイースト、砂糖、塩をぬるま湯に加えてよく溶かす。
2.強力粉に1を加え、オリーブオイルとともにゴムベラで混ぜ合わせ、ラップをかける。
3.一次発酵(オーブンを発酵モードにする)40℃ 50分 ※約2倍の大きさになるのが目安
4.オリーブオイルをしっかり塗ったゴムベラで、3をボウルの中で弾力がでるまでしっかりこねる。
5.クッキングシートにオリーブオイルを塗り生地をのせて成形する。
6.生地の表面にもオリーブオイルを適量塗り、ラップをかけて、ラップの上から指でつぶすようにしてならす
7.6にラップをしたまま、2次発酵(オーブンの発酵モードで40℃・20分)
8.7のラップをはずし、オリーブオイルをたっぷりとかけ、指で穴を開けてお好みで岩塩やハーブをちらす
9.オーブンで焼成する(200℃(予熱後) 20分)

「枝豆のスパニッシュオムレツ」



「具材をカットして炒め、卵と調味料を混ぜ合わせた液を加えるだけ。あとは、オーブンが仕事をしてくれますので、実は工程も少なく手軽につくることができます。フォカッチャの仕上がり時間に合わせて、季節の野菜をたっぷり入れたスパニッシュオムレツを焼きましょう」(健太さん)

「枝豆のスパニッシュオムレツ」
枝豆(さや付き) 100g
玉ねぎ(中サイズ)1/4個 (100g程度)
じゃがいも1/2個 (50g程度)
合い挽き肉 50g
オリーブ油 大さじ1
バター 10g
卵 4個
生クリーム 50ml
塩 小さじ1/2
粉チーズ 大さじ2
黒コショウ 少々
ケチャップ(お好みで)

1.湯を沸かし、枝豆を約5分茹でてサヤから出す。
 じゃがいもは約5㎜厚にスライスし、玉ねぎは薄切りにする。
2.フライパン(22㎝)にバターとオリーブオイルを敷く。バターが溶けたら、合い挽き肉、じゃがいも、玉ねぎを加え、玉ねぎがしんなりするまで炒める。
3.卵は白身をしっかり切るように混ぜ、生クリーム、粉チーズ、塩を加えてさらに混ぜ合わせ、2に加える。
4.枝豆を全体に散らし、黒コショウをふってフライパンごと200℃に温めたオーブンに入れ、約20分焼く。
5.人数分に切り分け、お好みでケチャップをのせて完成。

「ガスパチョ」

「使う野菜はしっかり冷蔵庫で冷やしておき、カットしたら、あとはハンドブレンダーで混ぜるだけ! 材料とブレンダーさえあれば、本当に手軽にできるので、夏にピッタリのメニューです。ただし、日持ちがしないので、その日に食べる量だけつくるようにしましょう」(健太さん)

「ブレンダーは一台あると本当に便利です。ガスパチョ以外にも、季節の野菜と出汁になるものを混ぜ合わせるだけでスープができますし、もちろん野菜や果物のジュースづくりにも。調理が楽しく、そしてスピーディになりますよ」(有衣子さん)

「ガスパチョ」
 トマト 2個
 きゅうり1/2本
 玉ねぎ 1/8個
 にんにく1/2片
 バゲット1切れ
 水 50cc
 パプリカパウダー 小さじ1
 クミンパウダー 小さじ1
 塩 小さじ1
 (仕上げ用)オリーブオイル 適量

1.湯を沸かし、トマトを湯むきする。玉ねぎは繊維に逆らって薄切りにし、水にさらしておく。
2.トマト、きゅうりは飾り用に少し残し、混ぜやすい大きさにカットする。飾り付け用はトマト、きゅうりともに約0.5cmの角切りにして別にしておく。
3.バケットは水につけて、やわらかくしておく。
4.玉ねぎは水分をしっかりとしぼって、すべての材料をハンドブレンダーで撹拌する。
5.4を器に盛りつけ、飾り付け用のトマトときゅうりをのせ、オリーブオイルをかけて完成。 

「ピクルス(ピクルス液)」

「ピクルスを冷蔵庫に常備しておくと、さっと出せるのでとても便利です。漬ける野菜は、アボカドや長いもなど粘り気のあるもの以外で、生で食べられるものならなんでもOK。ピクルス液の黄金比率をぜひ覚えておいてください」(健太さん)

「ピクルス液」
米酢100cc
水 100cc
きび砂糖 50g(お好みの砂糖でOK)
白ワイン 50cc
あら塩 小さじ2
ローリエ1枚
クローブ5粒程度

1.材料を全て鍋に入れ、ひと煮立ちさせる。
2.1のあら熱がとれたら、お好みの野菜を加え、半日以上漬ける。
※冷蔵で1週間保存可能



朝ごはんをつくること・食べることの喜びや楽しさ、感じていただけたでしょうか。
毎日が難しいなら、まずは休日から、会話がはずみそうなメニューをつくってみませんか?
充実した1日が朝ごはんからスタートすることを実感していただけると思います。

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